大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術検討会中間報告書
大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(I)<スコーピングの進め方>(平成12年8月)

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技術シート 登録番号:地下水-12

環境項目 地下水 技術等の種類 予測
技術等の名称 地下水挙動:水収支モデル:水文循環モデル
技術等の概要  水循環系を大きく[1]地表+表層土壌、[2]河川、[3]帯水層の3つの要素で構成される。本モデルでは、流域全体をいくつかの流域に分割し、各流域ごとに上記3つの構成要素からなる立方体を設定して、各流域の立方体毎の水分移動を物理モデルで計算することで流域全体の水文循環解析を行う手法である。
 各要素について考慮した項目は、以下のとおりである。
[1]地表+表層土壌
[5]不浸透域の窪地貯留(蒸発散・窪地貯留)
[6]貯留浸透施設(浸潤・蒸発散・窪地貯留)
[7]表層土壌(蒸発散・浸潤・下方浸透・側方浸透流)
[8]地表面(表面流出・地表面抑留)
[2]河川(河川の流れ・河道貯留)
[3]帯水層(地下水の流れ・井戸・浸漏(地下水流出)・地下水涵養)
調査・予測の
必要条件
[9]地上雨量計データ(降雨)
[10]気象データ(蒸発散能)
[11]河川横断・縦断図(河川諸元)
[12]河川水位、河川流量(河川流量)
[13]入力パラメーター(不浸透面積率、窪地貯留能、表層土壌水分補給量、地下水分補給量、地表面勾配、等価粗度、表面流流下経路)
適用範囲 ・全ての流域について適用可能。
・地下水面深度の浅い流域についての再現性が高い。
課題 ・本モデルでは水みちやワームホールなどの層流としての流出成分を明にモデル化しておらず(飽和・不飽和のダルシー流として扱っている)、この部分のモデル化について検討中。
参考とした
文献・資料
中村 茂・斎藤 庸・田中 柔・高野 登・中嶋規行・森田威孝(1995)水循環解析モデルの開発.日本工営技術情報、16、33-40.
備考

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