大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術検討会中間報告書
大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(I)<スコーピングの進め方>(平成12年8月)

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技術シート 登録番号:水質-26

環境項目 水質 技術等の種類 調査

予測

技術等の名称 自然浄化効果のモデル化
(ヨシ原の水質浄化特性)
技術等の概要  内湾奥部などの水際の水質浄化能力は、内湾の水質浄化にとって重要である。ヨシの栄養塩の除去作用は水際の浄化能力の重要な一つである。
 ヨシを用いた栄養塩の除去作用を対象とし、ヨシ原の懸濁粒子の沈降促進作用・生物への吸収同化作用の2つの作用について、現地観察および室内実験を行った。

(調査・実験概要)
塩分の栄養塩吸収への影響の検討
 間隙水の塩分濃度20‰を越えると極端に吸収が悪くなることがわかった。
ヨシ原内の水理的特徴・沈降特性の検討
 ヨシ原の粗度効果の見積もりが可能であり、ヨシ原内の流れ、沈降・堆積の数値計算が可能であることがわかった。
ヨシ原へのN,P貯留量および貯留速度は、ヨシの生息密度と面積との積で推定できることがわかった。
調査・予測の
必要条件
水質条件:ヨシ原内外の栄養塩、懸濁粒子等の分布
底質条件:ヨシ原内外の間隙水の塩分分布等
ヨシ原の分布:ヨシの生息密度、面積
流動条件:沈降速度
地形条件他
適用範囲 干潟のヨシ原
調査・予測内容
 :ヨシ原内の流速分布、沈降・堆積量の予測
 :ヨシ原の栄養塩吸収量(貯留量)の推定
課題 カニ類等のヨシ原に生息する他の生物を含めた浄化機能の検討
参考文献 細川恭史・三好英一・古川恵太(1991)ヨシ原による水質浄化の特性.港湾技術研究所報告、30(1)、205-237.

細川恭史・三好英一・古川恵太・堀江毅(1990)植物体(ヨシ)による浄化能力の検討(その2)-ヨシ原の粗度効果と濁りろ過作用の水路実験-.港湾技術研究所資料、667、pp24.

堀江毅・細川恭史・三好英一・関根好幸(1987)植物体(ヨシ)による浄化能力の検討.港湾技術研究所資料、591、pp18.

備考  

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