大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術検討会中間報告書
大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(I)<スコーピングの進め方>(平成12年8月)

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第5章 大気質技術シート

登録番号:大気質-20

環境項目 大気質 技術等の種類 予測
技術等の名称 多重ボックスモデルによる予測
技術等の概要 [1]広域予測に適している。
[2]空間的、時間的に非定常不均一な拡散場の取り扱いが可能である。
[3]長期平均、日平均、時間平均といった時系列値が求められる。
[4]汚染物質の化学反応式を組み込むことが可能である。

fig_04.gif (1106 バイト)

 

 ここで、
 C :汚染物質濃度(ppm)
 Ki(t) :i方向の拡散係数(m2/秒)
 Ui(t) :風速のi成分(m/秒)
 Q(t) :汚染物質排出量(ppm/秒)
 R(t) :汚染物質減衰速度(ppm/秒)
調査・予測の
必要条件
(1)気象条件
 気象のパターン分類、時間別風向風速、風の場の設定
(2)計算条件
 拡散パラメータ及び境界条件の設定 多重ボックスモデルでは一つのボックス内の汚染濃度は一様であると考え、拡散パラメータはボックスとボックスの境界面で汚染物質の出入の程度を示す係数である。したがって、これらの条件は、現況シミュレーションにより、現況を最もよく再現し得る値を設定する。
(3)減衰速度等の設定
 窒素酸化物の光化学反応による減衰式を様々な提案モデルを検討して設定する。
適用範囲  
課題 ・拡散パラメータ等は現況再現シミュレーションにより決定するため、設定方法が煩雑である。
・拡散現象の把握においてボックスの設定箇所、設定数が、その精度を大きく左右する。
参考となる
文献・資料
近藤次郎編(1975)大気汚染 現象の解析とモデル化.コロナ社、東京、pp361.
運輸省 関西国際空港の環境影響評価案.
備考

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