大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術検討会中間報告書
大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(I)<スコーピングの進め方>(平成12年8月)

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技術シート 登録番号:水質-8

環境項目 水質(水象) 技術等の種類 調査
予測
技術等の名称 GISを利用した湖沼流域管理システム
(環境情報データベース)
技術等の概要  本システムは、湖沼地域の土地利用や土壌、地質などのデータをGIS情報(地理情報システム)として整備し、それを流域の水文・物質循環及び湖沼の水質変化を表現できるモデルと組み合わせることによって、総合的な湖沼流域管理に活用を図るものである。

(汚濁負荷の面的な流出過程のモデル化)

 本システムでは、汚濁負荷の面的な流出過程(非特定汚染源)を再現するために、分布型降雨流出モデルに汚濁負荷の物質流動を組み込んだ分布型物質流動モデルを構築した。
 従来、流域から流出する汚濁負荷量の推定には、土地利用に応じて日々一定の負荷が発生するという前提条件のもとで原単位法が用いられてきている。
今回のモデルは、降雨流出現象による負荷の変動を表現できる点に特色がある。

調査・予測の
必要条件
地目別土地利用
気象水文情報:AMeDASデータ等
地理情報:国土地理院の数値地図データ等

これらの情報は、GISを用いて作成する。

適用範囲  ノンポイントソース系(非特定汚染源)の汚濁負荷削減等の検討を行うには、原単位法では限界があり、地表面・表層・地中の汚濁物質の流動を表現できる本モデルの適用が有効である。
課題
河川における汚濁負荷の沈殿・再浮上等を表現できる河道内の物質流動モデルの構築
土地利用の異なる流域を対象に物質流動シミュレーションを実施し、土地利用に応じた適切なモデルパラメータの設定方法の検討
参考文献 安部和雄・和田一斗・杉盛啓明・寺川陽(1998)湖沼流域環境管理シミュレーションシステム.土木技術資料、40(8)、20-25.

(関連資料):建設省土木研究所ホームページ(環境部)

備考 各省庁で、水循環システムに係る技術開発が進められている。

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