2-3-2 廃棄物等
1)環境影響要因の抽出
(1)活動の種類による区分
[1]建設時
[2]供用時
[3]廃棄解体時
(2)廃棄物の種類による区分
[1]一般廃棄物について
・事務所における事務処理から発生する廃棄物
・従業員の飲食により発生する廃棄物
・工場の操業(事業系一般廃棄物)
[2]産業廃棄物・建設副産物
・造成による建設発生土
・工場の操業(産業廃棄物)
2)調査
注)環境負荷分野における調査内容は、「地域又は関連する業界等における削減計画・施策等」や「関連する施設の状況」であるため、地域概況に含まれる内容と重複する。ここではごみ処理の実績等、地域概況に含まれるべき内容を記すが、実際には事業者が地域概況とあわせ、整理・とりまとめを行う。
(1)廃棄物等の処理・処分施設の状況
[1]一般廃棄物の処理・処分の状況
ア.K市における一般廃棄物処理の状況 平成6年度~平成11年度におけるK市の一般廃棄物処理の状況は表2-1のとおりである。
表2-1 ごみ処理量の推移
年度 種別 |
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11 |
|
家庭系
|
普通ごみ
|
405,016
|
395,786
|
397,752
|
394,227
|
386,826
|
367,356
|
粗大ごみ
|
20,939
|
20,126
|
20,105
|
17,686
|
17,056
|
15,111
|
|
空き缶
|
9,076
|
8,998
|
9,066
|
8,373
|
8,160
|
9,117
|
|
空き瓶
|
2,798
|
3,424
|
4963
|
7,184
|
9,529
|
11,755
|
|
ペットボトル
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
|
古紙
|
1,722
|
1,533
|
1,499
|
1,348
|
1,129
|
1,104
|
|
雑金属類
|
-
|
-
|
-
|
1,009
|
2,009
|
3,051
|
|
使用済み乾電池
|
134
|
134
|
161
|
179
|
213
|
255
|
|
事業系
|
大口扱
|
48,538
|
47,076
|
44,771
|
43,168
|
41,488
|
40,857
|
自己搬入
|
32,798
|
32,957
|
36188
|
42,813
|
43,358
|
51,086
|
|
道 路 清 掃
|
3,143
|
2,617
|
2,505
|
2,612
|
2,347
|
2,215
|
|
合 計
|
524,164
|
512,651
|
517,315
|
518,599
|
512,153
|
503,071
|
出典:平成 年度 環境局事業概要-廃棄物編- K市
イ.中間処理施設の状況
a.処理施設の施設概要 K市にはごみ処理施設が4ヶ所あり、K市の総処理能力は2,250t/日である。4ヶ所とも燃焼型式はストーカである。表2-2にK市のごみ焼却施設の概要を示す。
表2-2 K市のごみ焼却施設の概要
処理能力 |
2,250t/24H
|
燃焼型式 |
ストーカ
|
主な余熱利用 |
暖房、欲情給湯、温水プール
|
発電出力 |
16,500kWh
|
b.処理実績
平成7年度~平成11年度までのK市の焼却処理の状況を表2-3に示す。
表2-3 K市の焼却処理の状況(平成7年度~平成11年度)
平成7年度 | 平成8年度 | 平成9年度 | 平成10年度 | 平成11年度 | |
焼却処理量 (t/年) |
497 032
|
506 222
|
493 841
|
485 417
|
471 860
|
出典:K市統計書 平成12年版
c.サーマルリサイクルの有無 等
K市におけるごみ焼却施設の余熱利用は表2-2に示したとおりである。K市の施設で16,500kWhの発電しており、施設の暖房や浴場の給湯等に利用され、余剰電力の一部が売電されている。
ウ.資源化施設の状況
K市では、分別収集した空き缶、空き瓶及びペットボトルを市内3か所の資源化処理施設で資源化を行っている。また、粗大ごみ処理施設において、粗大ごみから金属類の回収、雑金属類から破砕鉄及び破砕非鉄の回収を行っている。
a.処理施設の概要
K市における資源化処理施設の概要は表2-4 に示すとおりである。
表2-4 K市における資源化処理施設の概要
処理対象 | 処理能力 | |
資源化処理施設 | 空き缶 | 50t/日 |
空き瓶 | 75t/日 | |
ペットボトル | 6.5t/日 | |
粗大ごみ処理施設 | 100t/5h(可燃性:50t/5h)(不燃性:50t/5h) |
b.処理実績
平成7年度~平成11年度までのK市の資源化処理の状況を表2-5に示す。
表2-5(1) K市の資源化処理の状況(平成7年度~平成11年度)
平成7年度 | 平成8年度 | 平成9年度 | 平成10年度 | 平成11年度 | |
資源化量 (t/年) |
20,434
|
22,702
|
23,454
|
25,656
|
30,088 |
出典:K市統計書 平成12年版
表2-5(2) K市の空き缶、空き瓶、ペットボトル、粗大ごみの収集実績
t/年
平成7年度
|
平成8年度
|
平成9年度
|
平成10年度
|
平成11年度
|
||
空き缶 |
8,998
|
9,066
|
8,373
|
8,160
|
9,117
|
(25.0)
|
空き瓶 |
3,424
|
4,963
|
7,184
|
9,529
|
11,755
|
(32.2)
|
ペットボトル |
-
|
-
|
-
|
38
|
1,164
|
(3.2)
|
粗大ごみ |
20,126
|
20,105
|
17,686
|
17,056
|
15,111
|
(41.4)
|
( )内の値は日平均値(t/日)
c. 資源化物の有効利用状況 等
処理されたプレススチール缶及びプレスアルミ缶及び金属類は、資源回収業者へ売却し、資源化・有効利用を行っている。
空き瓶は生き瓶及び無色、茶色、青色・緑色、黒色のカレットに選別し、生き瓶及び無色、茶色、黒色のカレットは売却、青色・緑色のカレットは(財)日本容器包装リサイクル協会に再商品化委託している。
また、収集したペットボトルについては、圧縮・結束し、(財)日本容器包装リサイクル協会に再商品化委託している。
エ.最終処分の状況
a.最終処分場の受入対象物
A廃棄物埋立処分場の埋立廃棄物は以下のとおりである。
◎都市施設廃棄物(焼却残灰、道路清掃による土砂、下水道施設,水道施設から発生する燃え殻・汚泥等)
◎民間産業廃棄物(ただし、K市内の小規模事業所から発生した廃棄物に限る。)
◎公共工事建設発生土
また、市が埋立を行う産業廃棄物の種類及び受け入れ基準は表2-6に示すとおりである。
表2-6 受入産業廃棄物の種類及び基準
産業廃棄物の種類 | 受入基準 |
燃え殻 | 熱しゃく減量が15%以下で、有害でないもの |
ガラスくず及び陶磁器くず | 中空、鋭利又は有害でないもの最大径15cm以下のもの |
がれき類 | |
汚泥 | 含水率85%以下で、有害でないもの 油分が50mg/壕ネ下のもの及び視認できる油膜が海面に生じないもの |
その他 | 本市の処理施設に支障をきたさない範囲のもの |
b.施設の概要
K市の埋立処分場の概要は表2-7に示すとおりである。
表2-7 K市の埋立処分場の概要
埋立面積 | 168,600m2 |
埋立容積 | 2,700,000 m3 |
埋立開始年月 | 平成12年4月 |
埋立の区分 | 管理型処分場 |
排水処理設備 | 凝集沈殿処理施設 1,100m3/日 |
埋立供用期間 | 平成27年3月(暫定計画) |
c.処分実績・埋立残容量
・処分実績
平成7年度~平成11年度までのK市の埋立処分の状況を表2-8に示す。
表2-8 K市の埋立処分の状況(平成7年度~平成11年度)
(t/年)
平成7年度 | 平成8年度 | 平成9年度 | 平成10年度 | 平成11年度 | |
直接埋立 | 1,166 | 1,020 | 1,304 | 1,081 | 1,123 |
焼却灰 | 92,966 | 95,170 | 82,962 | 79,045 | 73,008 |
合 計 | 94,132 | 96,190 | 84,266 | 80,126 | 74,131 |
出典:K市統計書 平成12年版
・埋立残容量
A廃棄物処分場の埋立残容量は平成12年3月末において2,600,000m3である。
[2]産業廃棄物の処理・処分状況
K県における平成5年度の産業廃棄物の発生及び処理・処分の状況を図2-1に示す。
図2-1 産業廃棄物の処理・処分状況
(2)廃棄物等に係る減量化、適正処理に関する計画等
[1]一般廃棄物に関する計画等
事業計画地が位置するK市においては、以下の3つの項目を基本理念とする「K市一般廃棄物処理基本計画」が平成5年3月に策定されている。
◎リサイクルシステムの構築
◎適正な収集処理システムの構築
◎環境への負荷の最小化
計画の体系を図2-2に示す。
図2-2 一般廃棄物処理基本計画の体系
K市では一般廃棄物のごみ減量化目標値および再生利用目標値(資源化率)を表2-9に示すとおり設定している。
表2-9 K市における減量化・再生利用(資源化率)目標値
年度
|
減量化目標値
|
再生利用目標値(資源化率)
|
1995年 |
12%
|
11%
|
2000年 |
20%
|
15%
|
2010年 |
35%
|
22%
|
注: 1.減量化目標値は1990年度をベースとした一人一日排出量の減量化率
2.再生利用目標値は排出対象量に対する資源化量の割合
また、一般廃棄物の種類別減量化目標は表2-10に示すとおりである。
表2-10 一般廃棄物の種類別減量化目標
目標年次 種類 |
1995年度(短期) | 2000年度(中期) | 2001年度(長期) | 備 考 | |
再生可能ごみ | 空き缶類 |
50%
|
60%
|
80%
|
排出量に対する回収率 |
空き瓶類 |
50%
|
60%
|
80%
|
排出量に対する回収率 | |
古紙類 |
22%
|
32%
|
40%
|
集団回収も含む・回収率 | |
古布類 |
20%
|
20%
|
50%
|
集団回収も含む・回収率 | |
粗大ごみ |
2%
|
5%
|
5%
|
処理過程の資源化含まず | |
大口ごみ |
25%
|
30%
|
30%
|
再生利用含む減量化率 | |
自己搬入ごみ |
25%
|
30%
|
30%
|
〃 | |
家庭・事業系ごみ総量 |
5%
|
10%
|
20%
|
プラスチック類含む・ 〃 | |
平 均 |
12%
|
20%
|
35%
|
一人一日当たり排出量 |
※プラスチック類については,事業者処理責任を推進していくが,再生利用・回収ルート等受け皿の整備状況を睨みつつ,その取り扱いについて検討していく。
[2]産業廃棄物に関する計画等
K市においては、法の定める趣旨および県の処理計画と整合を図り、一般廃棄物処理基本計画とは別に産業廃棄物処理指導計画を策定している。
1991年度に第1次産業廃棄物処理指導計画を策定、1996年度に第2次産業廃棄物処理指導計画を策定し、事業者、処理業者、市民及び市の役割を明確にするとともに、産業廃棄物の減量化、資源化、適正処理及び産業廃棄物処理施設の設置の推進を基本方針とする総合的な施策を実施しており、2000年度に第3次産業廃棄物処理指導計画(5か年計画)を策定する予定となっている。
施策の主な内容は以下に示すとおりである。
1 廃棄物の総合的な取組の体制づくり
2 産業廃棄物の減量化・資源化の一層の推進
3 産業廃棄物の処理施設の計画的確保の推進
4 環境汚染等の防止対策の推進
また、産業廃棄物処理施設の内訳は表2-11に示すとおりである。
表2-11 産業廃棄物処理施設の内訳 (平成12年3月31日現在)
設 置 者 |
事業者
|
処理業者
|
公共団体
|
計
|
|
汚泥の脱水施設 | 施設数 |
100
|
12
|
6
|
118
|
処理能力 (t/日) |
18,922.6
|
1,267.8
|
2,308.5
|
22,498.9
|
|
汚泥の乾燥施設 | 施設数 |
3
|
3
|
6
|
|
処理能力 (t/日) |
105.9
|
375
|
480.9
|
||
汚泥の焼却施設 | 施設数 |
10
|
9
|
19
|
|
処理能力 |
430.01
|
3,652.2
|
4,083.61
|
||
廃油の油水分離施設 | 施設数 |
6
|
2
|
8
|
|
処理能力 (t/日) |
328
|
190
|
518
|
||
廃油の焼却施設 | 施設数 |
15
|
6
|
21
|
|
処理能力 (t/日) |
454
|
328.1
|
782.1
|
||
廃酸又は廃アルカリの中和施設 | 施設数 |
1
|
5
|
6
|
|
処理能力 (t/日) |
450
|
1,210
|
1,660
|
||
廃プラスチック類の破砕施設 | 施設数 |
1
|
4
|
5
|
|
処理能力 (t/日) |
7.4
|
268.3
|
275.7
|
||
廃プラスチック類の焼却施設 | 施設数 |
9
|
10
|
19
|
|
処理能力 (t/日) |
247.58
|
3,500.3
|
3,747.88
|
||
有害物質を含む汚泥のコンクリート固型化施設 | 施設数 | ||||
処理能力 (t/日) |
|||||
水銀又はその化合物を含む汚泥のばい焼施設 | 施設数 | ||||
処理能力 (t/日) |
|||||
汚泥,廃酸又は廃アルカリに含まれるシアン化合物の分解施設 | 施設数 | ||||
処理能力 (t/日) |
|||||
5t/日を超える産業廃棄物の焼却施設 (上記焼却施設以外) |
施設数 |
11
|
9
|
20
|
|
処理能力 (t/日) |
756.8
|
3,979.8
|
4,736.6
|
||
計 | 施設数 |
156
|
57
|
9
|
222
|
[3]事業者団体又は事業者が定める計画等
本事業計画に関連する事業者団体が定めた計画等として、関東地方建設副産物再利用方策等連絡協議会が策定した「建設リサイクル推進計画(平成10年7月)」が挙げられる。
同計画に示される建設副産物のリサイクル率と実績と目標は表2-12に示すとおりである。
表2-12 建設副産物のリサイクル率の実績と目標
種 類 | 平成7年度実績再利用率 (%) | 平成12年度目標値再利用率 (%) | |
建設廃棄物 |
69
|
90 (85)
|
|
a)アスファルト・コンクリート塊 |
89
|
100 (100)
|
|
b)コンクリート塊 |
81
|
100 (100)
|
|
c)建設汚泥 |
16
|
60 (35)
|
|
d)建設混合廃棄物 |
28
|
60 (60)
|
|
e)建設発生木材 |
49
|
100 (100)
|
|
f)建設発生土 |
38
|
80 (65)
|
( )内は建設リサイクル推進計画の目標値
(3)建設発生土の処分の安全性
建設発生土の再利用に関する安全性については土壌汚染の調査において確認を行っている。
3)予測・評価及び環境保全措置
(1)供用時の一般廃棄物量の推計(ベースライン)
注)このケーススタディでは、基本的に事業計画において算定された数値をもとにケーススタディを進めるものとするが、参考として、入手可能な原単位情報をもとにした原単位積み上げ法の算定事例を示す。
[1]事業計画による推計
事業計画では、供用時に発生する一般廃棄物の種類及び発生量は、表3-1に示すとおりであり、紙類9t/年、厨芥1t/年、缶、ビン類の資源物2t/年、その他の一般廃棄物5t/年と予測する。
表3-1 計画施設から発生する一般廃棄物の種類及び発生量
種 類 |
発生量(t/年)
|
紙 類 |
9
|
厨 芥 |
1
|
資源物(缶、びん類) |
2
|
その他 |
5
|
[2]原単位の積み上げによる方法(手法の参考事例)
ア.手法の概要
供用時の一般廃棄物の発生量は、計画条件に発生源別の廃棄物排出原単位を乗じることにより算定を行う。
(廃棄物等の発生量)=(事業による活動等の量)×(原単位)
イ.環境負荷量の推計
本計画における一般廃棄物の発生量は、事業計画地内における就業人口(従業員数)に一人一日当たりの廃棄物排出原単位を乗じることにより算定する。
進出企業の事業内容および就業人員を表3-2に示す。
表3-2 進出企業の事業内容および就業人員
企業団地進出企業 | 事業内容 | 主な製品 | 就業予定人員 | 業種の割り当て | |
製紙グループ | ㈱ A | 再生資源卸売業 | 古紙収集運搬 |
100
|
製造業 |
B ㈱ | パルプ・紙・紙加工品製造業 | トイレットペーパー | |||
C ㈱ | |||||
D ㈱ | トイレットペーパー、 ティッシュペーパー他 | ||||
E ㈱ | |||||
㈱ F | 金属製品製造業 | 建設・建築用金属 |
63
|
〃 | |
㈱ G | 溶接材料・高圧ガス販売業 | 一般高圧ガス等販売 |
4
|
その他小売業 | |
H ㈱ | 金属製品製造業 | 建設・建築用金属 |
20
|
製造業 | |
㈱ I | 設備工事業 | 配管工事業 |
20
|
製造業 | |
㈱ J | 非鉄金属製造業 | 非鉄金属鍛造品 |
18
|
製造業 | |
㈱ K | 金属表面処理業 | 硬質クロムめっき |
9
|
〃 | |
㈱ L | 金属表面処理業 | プリント基板めっき |
40
|
〃 | |
M ㈱ | 電気機械器具製造業 | 制御盤用、 操作盤用等ボックス |
10
|
〃 | |
計 | 8企業 1グループ |
- | - |
284
|
〃 |
また、事業所別の一般廃棄物発生原単位を表3-3に示す。
表3-3 一般廃棄物発生原単位(供用時)kg/人・月
分類
|
建設業
|
製造業
|
小売業
|
新聞広告類
|
0.641
|
0.398
|
0.770
|
雑誌類
|
0.149
|
0.774
|
0.128
|
ダンボール類
|
0.594
|
3.575
|
96.083
|
OA用紙
|
1.282
|
0.826
|
0.399
|
紙くず
|
0.576
|
4.297
|
2.073
|
生ごみ
|
0.872
|
3.901
|
2.287
|
スチール缶類
|
0.234
|
0.463
|
0.856
|
アルミ缶類
|
0.163
|
0.433
|
0.649
|
生きびん(再使用可)
|
0.135
|
0.014
|
0.195
|
木くず
|
0.001
|
0.345
|
0.496
|
繊維類
|
-
|
0.086
|
0.760
|
食用廃油
|
-
|
0.186
|
0.050
|
発泡スチロール
|
0.021
|
0.234
|
606.000
|
プラスチックゴム皮革類
|
0.048
|
0.567
|
0.075
|
他鉄類
|
0.376
|
0.034
|
2.177
|
他非鉄類
|
0.069
|
0.006
|
0.042
|
雑びん類(生きびん以外)
|
0.078
|
0.082
|
0.175
|
水銀含有物
|
0.021
|
0.021
|
0.017
|
その他の不燃物
|
0.091
|
0.176
|
4.403
|
粗大物
|
0.179
|
0.071
|
0.376
|
出典:「多摩地域ごみに関する事業所アンケート調査」
1993年 財団法人東京市町村自治調会
供用時における一般廃棄物の発生量は表3-4に示すとおりである。
表3-4 一般廃棄物の発生量(供用時)
単位:kg/月
分 類
|
建設業
|
製造業
|
小売業
|
計
|
||
紙類
|
新聞広告類
|
12.8
|
103.5
|
3.1
|
119.4
|
1,445.1
(47.7%) |
ダンボール類
|
11.9
|
929.5
|
384.3
|
1325.7
|
||
雑誌類
|
3.0
|
201.2
|
0.5
|
204.7
|
1,583.8
(52.3%) |
|
OA用紙
|
25.6
|
214.8
|
1.6
|
242.0
|
||
紙くず
|
11.5
|
1117.2
|
8.3
|
1137.0
|
||
厨芥
|
生ごみ
|
17.4
|
1014.3
|
9.1
|
1040.8
|
1,040.8
|
資源物
(缶・びん類) |
スチール缶類
|
4.7
|
120.4
|
3.4
|
128.5
|
254.0
|
アルミ缶類
|
3.3
|
112.6
|
2.6
|
118.4
|
||
生きびん(再使用可)
|
2.7
|
3.6
|
0.8
|
7.1
|
||
その他
|
木くず
|
0.0
|
89.7
|
2.0
|
91.7
|
2,946.0
|
繊維類
|
-
|
22.4
|
3.0
|
25.4
|
||
食用廃油
|
-
|
48.4
|
0.2
|
48.6
|
||
発泡スチロール
|
0.4
|
60.8
|
2424.0
|
2485.3
|
||
プラスチックゴム皮革類
|
1.0
|
147.4
|
0.3
|
148.7
|
||
他鉄類
|
7.5
|
8.8
|
8.7
|
25.1
|
||
他非鉄類
|
1.4
|
1.6
|
0.2
|
3.1
|
||
雑びん類(生きびん以外)
|
1.6
|
21.3
|
0.7
|
23.6
|
||
水銀含有物
|
0.4
|
5.5
|
0.1
|
5.9
|
||
その他の不燃物
|
1.8
|
45.8
|
17.6
|
65.2
|
||
粗大物
|
3.6
|
18.5
|
1.5
|
23.5
|
||
計
|
110.6
|
4,287.1
|
2,872.0
|
7,269.8
|
:リサイクル可能物 |
:リサイクル可能物を含む |
ウ.手法についての評価 ・業種の割り当てが、適当であるかどうか疑問が残る。
・リサイクルを検討できる種類別に予測できる。
(2)供用時の産業廃棄物量の推計(ベースライン)
注)ここでも、一般廃棄物と同様に事業計画に基づく推計値のほかに、参考として、入手可能な原単位情報をもとにした原単位積み上げ法の算定事例を示す。
[1]事業計画による推計
供用時に発生する産業廃棄物の種類及び発生量の予測結果は、表3-3に示すとおりである。
表3-3 供用時に発生する産業廃棄物の種類及び発生量
種 類
|
単位
|
発生量
|
|
産業廃棄物 | 紙くず | t/年 |
6
|
廃プラスチック類(パルパー粕を含む) | t/年 |
7,232
|
|
金属くず | t/年 |
767
|
|
ガラス及び陶磁器くず(レンガくず) | t/年 |
3
|
|
ばいじん | t/年 |
14,364
|
|
汚泥(ペーパースラッジを含む) | t/年 |
46,200
|
|
廃油 | t/年 |
5
|
|
燃え殻 | t/年 |
672
|
|
特別管理産業廃棄物 | 廃酸(クロム酸廃液) | t/年 |
4
|
廃酸(硫酸銅液混合物) | l/年 |
4,800
|
[2]原単位の積み上げによる方法(手法の参考事例)
ア.手法の概要
供用時の産業廃棄物の発生量は、一般廃棄物と同様、計画条件に発生源別の廃棄物排出原単位を乗じることにより算定を行う。
(廃棄物等の発生量)=(事業による活動等の量)×(原単位)
イ.原単位法による推計(算定事例)
本計画における産業廃棄物の発生量は、誘致される企業の業種別に廃棄物種類別の製造品出荷額当たりの廃棄物排出原単位を乗じることにより算定する。
進出企業の業種別の年間の製造品出荷額および廃棄物排出原単位を表3-4に示す。
表3-4 産業廃棄物の種類及び発生量原単位(供用時)
業種 |
バルプ・紙紙加工品製造業
|
金属製品製造業
|
非鉄金属製造業
|
電気機械器具製造業
|
その他の製造業
|
設備工事業
|
燃料小売業
|
計画人員(人) |
100
|
83
|
18
|
10
|
49
|
20
|
4
|
出荷額原単位(100万円) |
10,113
|
12,100
|
2.754
|
25.129
|
2.199
|
24.740
|
-
|
発生量原単位 |
t/10億円
|
t/10億円
|
t/10億円
|
t/10億円
|
t/10億円
|
t/10億円
|
t/千人
|
燃え殻 |
69.25
|
4.425
|
0.944
|
0.178
|
1.619
|
0.344
|
0.991
|
汚泥 |
3140.483
|
125.607
|
307.391
|
36.42
|
33.564
|
175.071
|
210.485
|
廃油 |
1.768
|
3.743
|
9.535
|
1.984
|
2.387
|
0.145
|
236.797
|
廃酸 |
0.051
|
17.036
|
16.117
|
8.608
|
1.167
|
0.004
|
-
|
廃アルカリ |
0.031
|
4.534
|
4.170
|
13.425
|
0.694
|
0.156
|
0.059
|
廃プラスチック |
21.436
|
6.254
|
13.641
|
5.654
|
14.716
|
8.851
|
185.207
|
紙くず |
151.075
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
木くず |
5.887
|
-
|
-
|
-
|
-
|
59.305
|
-
|
ゴムくず |
0.016
|
0.022
|
0.103
|
0.027
|
0.049
|
1.025
|
0.397
|
金属くず |
3.313
|
22.216
|
10.229
|
3.729
|
4.338
|
16.282
|
71.672
|
ガラスくず及び陶磁器くず |
0.291
|
1.531
|
1.703
|
1.285
|
4.125
|
26.346
|
11.146
|
鉱さい |
2.097
|
18.723
|
76.283
|
0.709
|
1.023
|
0.091
|
-
|
建築廃材 |
21.975
|
2.426
|
3.657
|
0.208
|
71.115
|
679.146
|
8.942
|
ばいじん |
39.31
|
2.979
|
3.844
|
0.088
|
0.215
|
0.014
|
-
|
出典: 1.出荷額原単位:「川崎市統計書 平成11年版 川崎市」(出荷額統計)
2.発生量原単位:「全国産業廃棄物の排出原単位」平成5年度 厚生省
備考:1.バルプ・紙・紙加工品製造業の出荷額についてはデータ不明のため従業員数20~29人のものを産業中分類の総数の割合の3倍とした。
2.設備工事業の出荷額については、「その他の事業サービス業」とした。
表3-5 産業廃棄物の種類及び発生量(供用時)
単位:t/年
業 種
|
パルプ・紙紙加工品製造業
|
金属製品製造業
|
非鉄金属製造業
|
電気機械器具製造業
|
その他の製造業
|
設備工事業
|
燃料小売業
|
計 |
燃え殻 |
700.3
|
53.5
|
2.6
|
4.5
|
3.6
|
8.5
|
0.0
|
773.0
|
汚泥 |
39,447.2
|
1,519.8
|
846.6
|
915.2
|
73.8
|
4,331.3
|
0.8
|
31,759.7
|
廃油 |
17.9
|
45.3
|
26.3
|
49.9
|
5.2
|
3.6
|
0.9
|
149.1
|
廃酸 |
0.5
|
206.1
|
44.4
|
216.3
|
2.6
|
0.1
|
-
|
470.0
|
廃アルカリ |
0.3
|
54.9
|
11.5
|
337.4
|
1.5
|
3.9
|
0.0
|
409.4
|
廃プラスチック |
216.8
|
75.7
|
37.6
|
142.1
|
32.4
|
219.0
|
0.7
|
724.2
|
紙くず |
1,527.8
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
1,527.8
|
木くず |
59.5
|
-
|
-
|
-
|
-
|
1,467.2
|
-
|
1,526.7
|
ゴムくず |
0.2
|
0.3
|
0.3
|
0.7
|
0.1
|
25.4
|
0.0
|
26.9
|
金属くず |
33.5
|
268.8
|
28.2
|
93.7
|
9.5
|
402.8
|
0.3
|
836.8
|
ガラスくず及び陶磁器くず |
2.9
|
18.5
|
4.7
|
32.3
|
9.1
|
651.8
|
0.0
|
719.4
|
鉱さい |
21.2
|
226.5
|
210.1
|
17.8
|
2.2
|
2.3
|
-
|
480.2
|
建築廃材 |
222.2
|
29.4
|
10.1
|
5.2
|
156.4
|
16,802.1
|
0.0
|
17,225.4
|
ばいじん |
397.5
|
36.0
|
10.6
|
2.2
|
0.5
|
0.3
|
-
|
447.2
|
計 |
34,960.5
|
2,534.9
|
1,232.7
|
1,817.2
|
296.9
|
23,918.1
|
2.9
|
64,763.2
|
(3)建設副産物の推計(ベースライン)
注)ここでも、一般廃棄物と同様に事業計画に基づく推計値のほかに、参考として、入手可能な原単位情報をもとにした原単位積み上げ法の算定事例を示す。
[1]事業計画による推計
各産業廃棄物の発生量算出根拠を表3-6に示す。
表3-6 建設時における産業廃棄物発生量算出根拠
種 類
|
総発生量(m3)
|
構成比(%)
|
想定発生量(m3)
|
廃プラスチック
|
1,250
|
20
|
250
|
鉄くず
|
15
|
190
|
|
コンクリート破片
|
10
|
125
|
|
木くず
|
20
|
250
|
|
紙くず
|
15
|
190
|
|
石膏ボード
|
20
|
250
|
|
合 計
|
-
|
100
|
1,250
|
建設残土の発生量は、根切量と埋戻量、盛土量の関係より算出した。当該事業における根切量、埋戻量、盛土量および建設残土発生量を表3-7に示す。
表3-7 当該事業に係わる建設発生土の内容
容量(m3) | |
根切量 |
12,000
|
埋戻量 |
2,000
|
盛土量 |
10,000
|
建設残土発生量 |
0
|
[2]原単位の積み上げによる方法
ア.手法の概要 建設副産物の発生量は、一般廃棄物と同様、計画条件に発生源別の廃棄物排出原単位を乗じることにより算定を行う。
(廃棄物等の発生量)=(事業による活動等の量)×(原単位)
イ.原単位法による推計(算定事例) 建設時の産業廃棄物発生量は、土地利用計画に基づく建築物の延べ床面積当たりの産業廃棄物発生原単位より算出する。
建設時の産業廃棄物発生量を表3-8に示す。
表3-8 建設時の産業廃棄物発生量
廃棄物の種類
|
延床面積(m3)
|
発生原単位
(kg/m3) |
発生量(kg)
|
||
ガラスくず及び陶磁器くず
|
石膏ボード
|
24,841
|
2.9
|
72,038.9
|
320,448.9
|
その他
|
10
|
248,410.0
|
|||
廃プラスチック
|
1.8
|
44,713.8
|
|||
金属くず
|
空き缶
|
0.1
|
2,484.1
|
67,070.7
|
|
その他
|
2.6
|
64,586.6
|
|||
繊維くず
|
0.1
|
2,484.1
|
|||
木くず
|
2.6
|
64,586.6
|
|||
紙くず
|
ダンボール
|
0.7
|
17,388.7
|
39,745.6
|
|
その他
|
0.9
|
22,356.9
|
|||
その他
|
0.3
|
7,452.3
|
|||
合計
|
22
|
546,502.0
|
出典:「建設系混合廃棄物の組成・原単位調査報告書」(社)建築業協会 1999年
(4)廃棄解体時の廃棄物量の予測(ベースライン)
[1]手法の概要
廃棄解体時の産業廃棄物の発生量は、一般廃棄物と同様、計画条件に発生源別の廃棄物排出原単位を乗じることにより算定を行う。
(廃棄物等の発生量)=(事業による活動等の量)×(原単位)
[2]原単位法による推計
廃棄解体時の廃棄物量の予測は、事業計画による建築物の延べ床面積と延べ床面積当たりの主要資材数量(鉄骨造)により、使用量=解体廃棄時の廃棄物量として算出する。
延べ床面積当たりの主要資材数量原単位は表3-9に示すとおりであり、進出企業の建物毎の延べ床面積および主要資材数量(=解体時廃棄物発生量)は表3-10に示すとおりである。
表3-9 延べ床面積当たりの主要資材数量原単位
コンクリート (m3/m2) |
鉄 筋 (t/m2) |
鉄 骨 (t/m2) |
|
工 場 | 0.326 | 0.031 | 0.096 |
事務所 | 0.567 | 0.070 | 0.136 |
出典:建物のLCA指針(案)~地球温暖化防止のためのLCCO2を中心として
(社)日本建築学会 地球環境委員会 LCA指針策定小委員会
表3-10 進出企業の建物毎の延べ床面積および主要資材数量
企業団地進出企業の建て屋建設計画概要と主要資材数量(=解体時廃棄物発生量)
企業団地進出企業 | 建物名 称 | 構造 | 延べ床面積(m2) | コンクリート(m3) | 鉄筋(t) | 鉄骨(t) |
グループA | 工場棟 | 鉄骨造 | 15,105 | 4,924 | 468 | 1,450 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 2,069 | 1,173 | 145 | 281 | |
㈱F | 工場棟 | 鉄骨造 | 1,364 | 445 | 42 | 131 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 320 | 181 | 22 | 44 | |
㈱G | 事務所棟 | 鉄骨造 | 144 | 82 | 10 | 20 |
H㈱ | 工場棟 | 鉄骨造 | 985 | 321 | 31 | 95 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 84 | 48 | 6 | 11 | |
㈱I | 工場棟 | 鉄骨造 | 756 | 246 | 23 | 73 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 45 | 26 | 3 | 6 | |
㈱J | 工場棟 | 鉄骨造 | 758 | 247 | 23 | 73 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 100 | 57 | 7 | 14 | |
㈱K | 工場棟 | 鉄骨造 | 323 | 105 | 10 | 31 |
㈱L | 工場棟 | 鉄骨造 | 1,145 | 373 | 35 | 110 |
事務所棟 | 鉄骨造 | 703 | 399 | 49 | 96 | |
M㈱ | 工場棟 | 鉄骨造 | 940 | 306 | 29 | 90 |
計 | - | - | 24,841 | 8,933 | 905 | 2,523 |
4)影響の予測
(1)供用時の一般廃棄物
[1]削減対策及び削減量
事業計画の推計結果より、計画地から供用時に発生する一般廃棄物の削減対策及び削減量は表3-11に示すとおりである。
紙類については、計画地内の製紙グループで再生を、厨芥については企業団地内でのコンポスト化により共同緑地の肥料として再利用を行う。また、缶、びん類等の資源物は分別収集後、業者に引き渡し、再資源化が困難な一般廃棄物についてはK市に処理を委託する。
表3-11 一般廃棄物の削減対策及び削減量(供用時)
発生量 (t/年) |
対 策 | 削減量 (t/年) |
対策後の排出量 (t/年) |
必要とされる処理 | |||
紙 類 | 9 | 地区内の製紙グループで再生 | 6 | 3 | 中間処理(焼却) | ||
厨 芥 | 1 | コンポスト化し、自区内で再利用 | 1 | 0 | - | ||
資源物(缶、びん類) | 2 | 分別収集後、自動販売機設置業者等が引き取り | 2 | 0 | - | ||
その他* | 可燃 | 5 | 4.75 | K市へ処理を委託 | 0 | 4.75 | 中間処理(焼却) |
不燃 | 0.25 | 0 | 0.25 | 最終処分 |
*:その他については、「3.1.1 2)環境負荷量の推計」より「その他」の不燃/可燃比(約1/20)を用いて設定した。
[2]処理の安全性,確実性
ア.中間処理
a.中間処理量 厨芥はコンポスト化し、自区内で再利用、缶、びん類等の資源物は業者へ引き渡す予定であるため、中間処理は紙類及びその他可燃の焼却処理とその他不燃(粗大ごみ等)の破砕処理のみとなる。中間処理を行う一般廃棄物量は、表3-12に示すとおりである。
焼却による減量化率を93%とすると、合計0.54t/年の残灰が生じる。
表3-12 中間処理を行う一般廃棄物量
中間処理量(t/年)
|
焼却後の残灰(t/年)
|
|
紙 類 |
3
|
0.21
|
その他(可燃) |
4.75
|
0.33
|
合計 |
7.75
|
0.54
|
b.中間処理施設(焼却施設)での公害対策
想定される清掃工場では、下記の公害対策がなされている。
・SOx対策:脱硫設備
・NOx対策:脱硝設備
・ダイオキシン等の対策:連続炉、バグフィルター
c.搬入が想定される処理センターへの影響
計画地で発生した中間処理が必要な一般廃棄物が、計画地近傍の処理センターへ週2回、年間合計約100回搬入されると仮定すると、処理センターにおける全処理量に対する割合は0.09%であり、処理センターでの処理に対する影響は小さい。(表3-13参照。)
表3-13 処理センターにおける処理量に対する割合
F処理センター
(公称能力:900t/日) |
計画地からの搬入量
(t/日) |
|
処理量
|
900
|
0.08 t
|
割合
|
-
|
0.09%
|
イ.最終処分
a.最終処分量
管理型処分場であるK市の廃棄物埋立処分場へ最終処分を行う一般廃棄物は、ごみ焼却後の残灰及びその他不燃物である。最終処分を行う一般廃棄物量を表3-14に示す。
表3-14 最終処分を行う一般廃棄物量
最終処分量(t/年) | |
ごみ焼却後の残灰 | 0.54 |
その他(不燃) | 0.25 |
b.最終処分場での公害対策
・浸出水の遮水対策
・浸出水の処理(凝集沈殿)
c.廃棄物埋立処分場への影響
廃棄物埋立処分場の埋立容積は2,700,000m3であり、15年で埋立が完了するため、1年間あたりの埋立量は平均で180,000 m3である。計画地で発生した最終処分が必要な一般廃棄物は、年間0.79
m3であり、廃棄物埋立処分場の処分量に対しては少量である。
(2)供用時の産業廃棄物
[1]削減対策及び削減量
事業計画の推計結果より、計画地から供用時に発生する産業廃棄物の削減対策及び削減量は表3-15に示すとおりである。
紙くずについては製紙グループでの再生を、パルパー粕及びペーパースラッジは焼却施設の燃料として再利用を行い、地区内での再資源化を図る。また、ばいじんは地区内のセメント製造工場へ、廃プラスチックは廃プラスチック高炉原料化施設へ循環させ、鉄くず及び汚泥から有価物として回収できるものは業者へ循環させる。
特別管理産業廃棄物は国が定める方法により適切に処理を行う。
表3-15 産業廃棄物の削減対策及び削減量(供用時)
種 類 | 発生量 (t/年) |
対 策 | 削減量 (t/年) |
対策後の排出量 (t/年) |
|
産業廃棄物 | 紙くず |
6
|
・製紙グループで再生 |
4
|
2
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廃プラスチック類(パルパー粕を含む) |
7,232
|
・パルパー粕は焼却施設で燃焼 ・排出する廃プラスチックは、地区内の廃プラスチック高炉原料化施設の原料へ循環 |
7,228
|
4
|
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金属くず |
767
|
・鉄、アルミ等を分別回収し、資源回収業者へ循環 |
767
|
0
|
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ガラス及び陶磁器くず(レンガくず) |
3
|
・業者委託 |
3
|
0
|
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ばいじん |
14,364
|
・地区内のセメント製造工場で使用 |
14,36
4 |
0
|
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汚泥(ペーパースラッジを含む) |
46,200
|
・ペーパースラッジは焼却施設で燃焼 ・排出する汚泥のうち、水酸化銅は有価物として処理 |
46,116
|
84
|
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廃油 |
5
|
・業者委託 |
5
|
0
|
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燃え殻 |
672
|
・業者委託 |
672
|
0
|
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特別管理産業廃棄物 | 廃酸(クロム酸廃液) |
4
|
・業者委託 |
4
|
0
|
廃酸(硫酸銅液混合物) |
4,800
|
・業者委託 |
4,800
|
0
|
[2]処理の安全性、確実性
再利用できないその他の廃棄物については、最終処分は基本的には行わず、マニフェストを使用し、産業廃棄物処理業の許可を得た業者を選択し、処理を委託する。その場合想定される処理は以下のとおりである。
ア.廃プラスチック類
廃プラスチック類は、焼却による減量化の後、最終処分するか、または、直接埋立処分されると想定される。
焼却の場合においては、排ガス等の処理技術は一般廃棄物の処理施設の技術が適用できる。そのため、処理委託先として処理施設の公害対策が確実な施設を選定する。
また、埋立処分施設については、排水処理、悪臭、飛散防止等の公害対策に着目して、委託先を検討する。イ.ペーパースラッジ
ペーパースラッジについては、脱水処理の後、焼却または直接埋立の処理・処分が想定できる。これらの、委託先の検討に際しては廃プラスチックと同様に考えている。ウ.廃油類
廃油類は、焼却による減量化の後、最終処分されるものと想定される。
焼却の場合においては、廃プラスチック同様、排ガス等の処理技術は一般廃棄物の処理施設の技術が適用できる。そのため、処理委託先として処理施設の公害対策が確実な施設を選定する。
また、埋立処分施設については、排水処理、悪臭、飛散防止等の公害対策に着目して、委託先を検討する。
[4] 廃酸類
廃酸類は含有する重金属類を適正な薬品を用いて分離し、可能な限り有価物として回収する。その後、中和処理され放流されることが想定されるため、処理委託先として処理施設の公害対策が確実な施設を選定する。 また、埋立処分施設については、排水処理、悪臭、飛散防止等の公害対策に着目して、委託先を検討する。
[3]対策の確実な実施の確保について
この点についてはマニフェストによる記録のほか、企業の環境管理システム(ISO14001)にもとづき、対策が実行されていることを監視するとともに、社外の監査を受けるものとする。
(3)建設副産物
[1]建設時の産業廃棄物
ア.削減対策(及び削減量) 事業計画の推計結果より、計画地から建設時に発生する産業廃棄物の削減対策は表3-16に示すとおりである。 建設時に発生する産業廃棄物については減量化及び再資源化に努め、再利用可能なものについては再利用を図る。
表3-16 産業廃棄物の削減対策及び削減量(建設時)
種 類 | 発生量(t) | 対 策 | |
減量化 | 再資源化 | ||
廃プラスチック |
23
|
・詳細な計画、資材の規格寸法に合わせた設計 ・工場加工におけるプレキャスト、プレカット等の工法 ・材料の簡易包装等 |
高炉原料化 |
鉄くず |
48
|
電炉原料化(無規格鉄筋原料) | |
コンクリート破片 |
200
|
破砕して路盤材等への利用 | |
木くず |
40
|
細粒化してパーティクルボード等への原料化 | |
紙くず |
19
|
再生利用 | |
石膏ボード |
125
|
再生利用 |
イ.処理の安全性・確実性
再利用できない産業廃棄物については、最終処分は基本的には行わず、マニフェストを使用し、産業廃棄物処理業の許可を得た業者を選択し、処理を委託し、厚生省通知「建設廃棄物処理指針」に基づいて適正な処理を行う。ウ.対策の確実な実証の確保について
この点についてはマニフェストによる記録のほか、企業の環境管理システム(ISO14001)にもとづき、対策が実行されていることを監視するとともに、社外の監査を受けるものとする。
[2]建設発生土
ア.削減対策及び削減量 建設発生土については、12,000m3を根切し、この全量を埋戻及び盛土に使用することから、計画地外への搬出はない。
イ.対策の確実な実施の確保について 事業計画において決定している内容である。
(4)廃棄解体時の廃棄物
廃棄解体時の廃棄物は、先に排出量を予測した建築廃材(コンクリート殻、鉄筋等)と冷媒等の予測しなかった項目も存在する。これらについては次の対策を考慮する。
ⅰ 建設用資材については解体廃棄時に再利用が可能な資材を採用する。
ⅱ 冷媒等の設備消耗品については、市場製品の環境ラベル等の情報に基づいて環境への負荷の少ない材料を選定する。
ⅲ 以上の対策についてEMS(環境管理システム)で管理し、外部に公表する。
5)評 価
評価の観点を以下に示す。
(1)供用時の一般廃棄物
○観点1:実行可能な範囲において回避・低減がなされているか。
[1]ベースラインからの削減量
実行可能な対策として以下の対策を採用している。
ア.自区内における自己処理としての対策
・紙ごみ → 計画地内の製紙グループでの再生処理
・厨 芥 → 自区内でコンポスト化し、自区内の共同緑地の肥料として再利用イ.自区内から発生する廃棄物の再利用に対する対策
・資源物(缶、びん類) → 分別収集後、業者引き取り
以上の対策によって約53%の削減を実現している。
[2]対策実施の実現性と効果の確実性
ア.対策実施の実現性
工業団地に進出する企業において協議の上、決定している事項である。
イ.効果の確実性 ・技術的には確立されたものである。(製紙、コンポスト化)
・区内業者において連絡会を設置して、機能を確保するための調整を図る。
・各業者においてISO14001に基づくEMS(環境管理システム)を構築し、廃棄物発生量を管理する。
○観点2:削減計画との整合性
K市における減量化目標値(2010年)・・・・・35%
計画地内の削減率 ・・・・・53%
(2)供用時の産業廃棄物
○観点1:実行可能な範囲において回避
・低減がなされているか。
[1]ベースラインからの削減量
・高炉、電炉材としての利用→周辺産業との協調
・分別収集
・自区内での焼却処理→工程用の上記製造用の焼却炉の燃料化
[2]対策実施の実現性と効果の確実性
・各業者においてISO14001に基づくEMS(環境管理システム)を構築し、廃棄物発生量を管理する。
○観点2:削減計画との整合性
K市の産業廃棄物処理指導計画において事業者に係わる発生源対策に数値的目標は示されていないものの、産業廃棄物処理指導計画に記載される施策のうち「産業廃棄物の減量化・資源化の一層の推進」を図るため、自区内から排出される廃棄物を抑制する事業計画としている。
(3)建設副産物
[1]建設時における産業廃棄物
○観点1:実行可能な範囲において回避・低減がなされているか。
ア.ベースラインからの削減量
実行可能な対策として以下の対策を採用している。
[1]周辺業者との協調
・廃プラスチック→高炉、電炉材としての利用
・鉄くず→電炉原料化(無規格鉄筋原料)
・石膏ボード→再生利用
[2]自区内から発生する廃棄物の再利用に対する対策
・コンクリート破片→破砕して路盤材等への利用
・木くず→細粒化してパーティクルボード等への原料化
・紙くず→再生利用
イ.対策実施の実現性と効果の確実性
・各業者においてISO14001に基づくEMS(環境管理システム)を構築し、廃棄物発生量を管理する。
○観点2:削減計画との整合性
[2]建設発生土
○観点1:実行可能な範囲において回避・低減がなされているか。
ア.ベースラインからの削減量
・実行可能な対策 根切量と埋戻量及び盛土量のバランスを考慮し、残土量がゼロになるような計画としている。
イ.対策実施の実現性と効果の確実性
・事業計画において決定している内容である。
・各業者においてISO14001に基づくEMS(環境管理システム)を構築し、建設発生土を管理する。
○観点2:削減計画との整合性
「建設リサイクル推進計画」リサイクル率目標値(平成12年度)・・・・・ 80%
計画地内のリサイクル率 ・・・・・100%
(4)廃棄解体時の廃棄物
○観点1:実行可能な範囲において回避・低減がなされているか。
[1]ベースラインからの削減量
・発生抑制を重視した分別解体と分別排出方法の検討
[2]対策実施の実現性と効果の確実性
・各業者においてISO14001に基づくEMS(環境管理システム)を構築し、廃棄物発生量を管理する。
○観点2:削減計画との整合性
「建設リサイクル推進計画」リサイクル率目標値(平成12年度)・・・・・ 90%