平成12年度 第1回水環境分科会
資料7

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技術シート

登録番号:地下水-7

環境項目

地下水

技術等

の種類

調査・予測

評価・その他

技術等の名称

地下水挙動:実験モデル:電気相似モデル等

技術等の概要

地下水流を相似的な粘性流体や電気の流れに置き換えて解析する手法であり、1950年~1960年代に多用された。
(電気相似モデル)
電気相似モデルとは、地下水の運動系(ダルシーの法則)と電気の運動系(オームの法則)との間に相似性が成立することを前提として、ある水文現象を電気回路にモデル化して解析する手法である。
本モデルにおいて、電位分布を測定することにより等電位線を作成し、その結果から浸透流の流線網を描き、水頭分布、流量を算定することができる。

浸透流と電流との対応
v=k・(ダルシーの法則)
I=R・(オームの法則)
 ここで、v:流速、k:透水係数、h=全水頭
     I:電流、R:導電体の電気伝導度、E:電圧
(砂モデル)
ガラス製又はアクリル性水槽内に境界条件を満足するような形に砂をつめ、これに水流を生じさせ、流量、水頭を測定し、模型の縮尺、現地と模型の透水係数の比等を考慮して解を求める手法。
この他に、Hele-Showモデル、細管網モデル、ゴム膜モデル、光弾性モデル等がある。

調査・予測の必要条件

 

 

適用範囲

(電気相似モデル)
一般に定常浸透流問題にのみ用いられる。
(砂モデル)
軸対称モデルや三次元モデルの実験が可能。数値解析プログラムの検証に用いられる。

課題

(電気相似モデル)
・非定常浸透流を取り扱うことができない。
(砂モデル)
・掘削モデルとしては、実験装置が大きく、場所も必要であるため、特別な場合を除いてあまり利用されていない。
・不圧帯水層のような自由水面を有する浸透には、毛管領域の浸透が影響するため、モデルの再現性が悪く適用不可能。

参考とした文献・資料

・「日本の水収支 Ⅵ.電気アナログモデルによる地下水解析」(1978年、㈱古今書院)
・「「改訂地下水ハンドブック」(㈱建設産業調査会 1998年)
・「根切り工事と地下水-調査・設計から施工まで」((社)土質工学会,1994年)

備考

・現在は、取り扱いが難しいことやコンピューターの発展に伴いあまり使われていない。

技術の内容の説明資料 あり・なし 事例 あり・なし

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