平成13年度 第1回総合小委員会

3 予測手法

3.1 活動特性の変化予測

   活動特性の変化予測は、事業の実施後の活動の状態、活動を支える環境の状態、活動からみた場の価値について、現状との比較に基づく変化の程度を予測することである。
  これら3つの側面のうち、まず活動を支える環境への影響について、できるだけ定量的に変化の程度を予測する。活動の変化及び活動の観点からみた場の価値の変化については、活動を支える環境への影響の予測結果と既存事例・知見や実施段階の調査により把握した活動と環境との関係等に基づき、客観的な予測を行う。
  予測を行う範囲は、調査段階において活動が行われていることが把握され、その活動特性に事業の影響が及ぶ可能性がある活動区である。事業実施区域に含まれていても、活動が行われていない場合は予測を行う対象から外す。

 1)直接改変の程度の予測
  事業計画とのオーバーレイによって、土地造成、伐採、施設設置等の影響要因による場の直接改変の程度や内容を把握する。
予測結果は、それぞれの活動種に共通する影響要因として、活動区単位に整理する。

 2)空間特性の改変の程度の予測
  事業に伴う直接改変や騒音、悪臭、夜間照明、水質・大気汚染、景観変化等の様々な要因により、触れ合い活動の場の空間特性が改変され、資源、利便性、快適さなどの活動を支える環境の状態が変化する可能性があるので、その程度を予測する。
  活動を支える環境は活動種によってそれぞれ異なることから、これらの要因が活動を阻害するかどうかは活動種ごとに判断する必要がある。従って、空間特性の改変の程度と内容については、活動種ごとに、活動区を単位として予測を行う。

 3)活動の変化予測
 直接改変及び空間特性の改変の程度と内容についての予測結果から、それぞれの活動への影響、変化の程度について、活動種ごとに、活動区を単位として予測を行う。さらに、調査地域内外の活動の連続性等の観点も含め、対象とする活動全体への影響を総括的にとりまとめる。

 4)活動区ごとにみた活動特性の変化予測
  上記の活動種ごとの変化予測の結果を重ね合わせ、事業の影響要因が、活動の状態、活動を支える環境の状態、活動の観点からみた場の価値に対して全体としてどのような影響を与えるかを活動区単位に整理して、活動特性への影響として記述する。

3.2 アクセス特性の変化予測

  アクセス特性が受ける変化とは、ルートそのものの位置や形状の変更、工事車輌の通行や供用開始後の車輌の通行等による利用特性の変化とがある。
  工事計画を含む事業計画から、影響の内容を把握し、ルートの状態と利用者数の現況との比較により、アクセス特性の変化を予測する。

 

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