(9)環境影響評価の項目及び調査・予測・評価手法の選定
(9)-1 陸域
陸域における調査項目の例(植物種、植物群落、動物種に関するもの)を表●に示す。
表● 注目される植物種・植物群落についての調査項目例
植物種 |
表● 注目される動物種・群集についての調査項目例
[1]布、生活史に関する調査 |
(9)-2 陸水域
調査項目の例を表III-10に示した。陸水域における基盤環境の調査では地形、水質、底質など水域の持つ物理・化学的特性の調査が重要である。
表● 調査項目の例
調査対象 |
調査項目の例 |
基盤環境 |
気象、地形・地質、土壌 |
植物、植生 |
分布、現存量、生産量、構造、組成、遷移系列、群落環 |
注目種・群集 |
分布、個体数、現存量、密度 |
生態系の構造、機能 |
基盤環境の形成・維持 |
(9)-3 海域
海域において調査・予測・評価手法の選定に用いる資料と検討項目の例を表●、●、●に示す。
海域では生態系の機能に対する影響の評価が重要となる。干潟や藻場を有する浅海域は、多くの生物にとって産卵や生育・餌索などの場としての機能を有するとともに、生産性や水質浄化といった機能の高いことが知られている。可能な限りこれらの機能を検討し、場の消失等による生態系への影響を評価する必要がある。魚類の産卵・成長に伴う影響予測等については、生活史等を考慮した複雑なモデルが必要となり、現在のところ、十分な予測ができる状況にはない。しかし、基礎生産や水質浄化機能を予測できる物質循環モデルについては、かなり実用的なレベルにあり、可能な限りそれらを活用することが望まれる。
参考として、表●に現状で生態系の一部の物質循環を検討することが可能と考えられる数値モデルの例を示す。
表● 調査手法の選定段階に用いる資料と検討項目の例
資料 | 検討項目 |
事業計画 |
事業の特性と影響要因 |
表● 予測手法の選定段階における資料と検討項目の例
資料 | 検討項目 |
事業計画 |
事業の特性と影響要因 |
表● 評価手法の選定段階における資料と検討項目の例
資料 | 検討項目 |
事業計画 |
海域生態系の評価方法とその視点 |
表● 生態系の評価に活用可能な物質循環モデル ※備考欄には参考文献いれる
モデルの種類 |
モデルの構成要素 | 算出できる物質循環の内容 | 備考 |
[1]低次生態系モデル |
[浮遊系] |
植物プランクトンの基礎生 |
|
[2]藻場生態系モデル |
[浮遊系] |
植物プランクトンの基礎生 |
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[3]浅海域生態系モデル |
[浮遊系] |
7項目 植物プランクトンの基礎生 |