平成13年度 第1回総合小委員会

資料2

(5)予測・評価する上で重要な類型区分の選定 

(5)-1 陸域

  生態系への影響を捉えるにあたり、「影響要因」が具体的に「陸域の類型区分」やさらに地域概況調査で明らかとなった環境に対してどのような影響を与えるのか検討した例を示す。表●は、それぞれの類型区分に関連する主要な環境要素の変化を取り上げ、マトリックスに整理したものである。事業の影響要因の中でも、地形の変化、植生の変化等の直接改変による環境の変化が大きく、これらの変化に伴い、土砂の流入・堆積、土壌の乾燥化、地下水位の低下などの変化が予想されている。その他、道路による生息場所の分断や、造成工事による大気汚染物質の発生や騒音・振動の発生などが想定されている。表●では、このような結果から、事業の影響要因およびそれに伴う環境要素の変化が生態系に影響を及ぼすおそれのある類型区分が整理されている。以上の結果から、影響の及ぶ面積・規模、影響の内容などから特に重要な影響として以下のものがあげられる。

表● ケーススタディにおける環境要素の変化と類型のマトリックス

(5)-2 陸水域

  陸水域生態系において重要な類型区分を選定する際の視点を以下に示す。

○重要な類型区分選定の視点

  なお、ダム事業や堰事業などでは、供用時に貯水池や湛水域といった新たな「類型区分」が出現する。このような場合は、予測・評価の参考とするため、例えば近傍にある止水域や同種事業によって生じた既存の止水域など、類似の環境を重要な類型区分として検討、選定しておくことが望ましい。

(5)-3 海域

    重要な類型区分の選定にあたっては、次の点に留意して調査・予測・評価の対象とすべきもの選定する。

目次へ

前へ

次へ