(20)環境保全措置実施案の検討例
(20)-1 陸域
ある丘陵地において環境保全措置実施案を検討した例を示す。
(a)回避または低減措置の検討
保全方針に基づき、環境保全措置としてまず回避または低減措置を検討した。そして、4つの回避または低減措置として4つの案を検討した(A~D案)。表●と表●は、4案のうち2案(環境保全措置A案と環境保全措置B案)の比較検討の内容である。4案の比較検討により、回避または低減措置の効果、不確実性の程度、措置の実施に伴い生じるおそれのある環境影響(新たに生ずる影響)、措置を講じるにもかかわらず存在する環境影響(残る影響)を確認し妥当性を検証した(例:表●)。
その結果、以下に示す理由から、回避または低減措置として環境保全措置B案を採用することとした。
ただし、環境保全措置B案を講じても、造成地G3・G4における○haの森林改変により、「フクロウに代表される里山のモザイク的環境、森林の広がりと立体的構造」、「ヤマガラに代表される階層構造の発達した広葉樹林とその広がり・つながり」、「シュレーゲルアオガエルに代表される谷戸における水環境や水域~森林域のつながり」などの対象についてなお影響が残ることが予想されるため、代償措置を検討することとした。
(b)代償措置の検討
回避または低減措置である環境保全措置B案を講じても、十分な回避または低減のできなかった造成地G3・G4の森林改変に伴う影響に対して代償措置をおこなう。本ケーススタディでは、代償措置として環境保全措置B-1案(表●)と環境保全措置B-2案(表●)を例示する。
代償措置2案について、代償措置の効果、不確実性の程度、措置の実施に伴い生じるおそれのある環境影響(新たに生ずる影響)、措置を講じるにもかかわらず存在する環境影響(残る影響)を確認し妥当性を検証した(表●、表●
参照)。
その結果、復元時期は遅くなるものの、在来の個体群に対する遺伝的撹乱の恐れのない環境保全措置B-1案を採用することとした。
(c)環境保全措置の実施案
環境保全措置として「環境保全措置B案・B-1案」を採用した(表●参照)。
表● 回避または低減措置案(環境保全措置A案)の内容(例)
回避または低減措置の項目 | 回避または低減措置の内容 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
カ タ ク リ |
|
立地・配置 | ||||||
道路ルートの変更 | フクロウの推定行動圏の好適な生息場所、ヤマガラの好適な生息場所・推定行動圏、シュレーゲルアオガエルの推定生息域(繁殖場所と非繁殖期生息場所)、カタクリの生育地付近をできる限り避けるルートで、道路をR2からR5に変更。R5は改変を少なくするために台地の尾根上に配置。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
規模・構造 | ||||||
地形改変の少ない 造成地の形状・道 路構造の採用 |
フクロウの推定行動圏の好適な生息場所、ヤマガラの好適な生息場所・推定行動圏、シュレーゲルアオガエルの推定生息域(繁殖場所と非繁殖期生息場所)、カタクリの生育地付近における改変を少なくする形で、造成地G3・G4の形状と道路R1北側・R3の道路構造を工夫(擁壁工、橋梁化など の採用)。 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
施設・設備・植栽 | ||||||
林縁保護植栽 | 改変による樹林環境の変化を低減するために、造成地G3・G4の改変区域と残存緑地との境界(林縁となる部分)に樹木を植栽。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
遮蔽植栽 | 供用後の夜間照明光や騒音などを緩和するために、造成地G3・G4内に樹木を植栽。 | ○ | ○ | |||
路面排水の処理 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸におけるシュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水質を維持するため、R1付近2箇所で路面排水を浄化装置により処理。 | ○ | ||||
透水施設の設置 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸におけるシュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水量とカタクリの生育環境のために地下水位を維持する。造成地G3・G4に透水施設を設置。 | ○ | ○ | |||
管理・運営 | ||||||
森林管理の実施 | 保全される事業実施区域北部の二次林と人工林にて、フクロウのために林内空間を確保。ヤマガラのために広葉樹林の階層構造を維持。カタクリのために明るい林床を維持。下草刈りや枝打ち、間伐などの森林管理を実施(ただしG4北側は除く)。 | ○ | ○ | ○ | ||
湿地や池の泥上げ | 土砂堆積による陸化を防止するために、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所にあたる湿地と池の泥上げを実施。 | ○ | ||||
工事 | ||||||
工事ヤードの配慮 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸におけるシュレーゲルアオガエルの推定生息域(繁殖場所と非繁殖期生息場所)、カタクリの生育地付近にて、改変・分断を少なくする形で工事ヤードを設置。 | ○ | ○ | |||
マルチングの使用 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸におけるシュレーゲルアオガエルの推定生息域(繁殖場所と非繁殖期生息場所)、カタクリの生育地付近にて、工事中の濁水・土砂の発生を抑えるためにマルチングを使用。 | ○ | ○ | |||
濁水流出防止用沈砂池の設置 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸斜面におけるカタクリの生育地付近にて、工事中の土砂流出を抑えるために柵を設置。 | ○ | ||||
土砂流出防止用柵の設置 | 事業実施区域北部・中央部の谷戸斜面におけるカタクリの生育地付近にて、工事中の土砂流出を抑えるために柵を設置。 | ○ |
表● 回避または低減措置案(環境保全措置B案)の内容(例)
回避または低減措置の項目 | 回避または低減措置の内容 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
カ タ ク リ |
|
立地・配置 | ||||||
道路ルートの変更 | 案に同じ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
規模・構造 | ||||||
造成地と道路の一部中止 |
フクロウの営巣位置近く、ヤマガラの好適な生息場所・推定行動圏、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水源を涵養する谷戸の集水域(斜面林)・非繁殖期生息場所、カタクリの生育地付近において、造成地G4北側と道路R1北側・R3の計画を中止し、保全エリアを設定する。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
地形改変の少ない造成地の形状の採用 | フクロウの推定行動圏における好適な生息場所、ヤマガラの好適な生息場所、シュレーゲルアオガエルの推定生息域(繁殖場所・非繁殖期生息場所)、カタクリの生育地付近における改変を少なくする形で、造成地G3・G4(G4は北側以外)の形状を工夫(擁壁工などの採用)。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
施設・設備・植栽 | ||||||
林縁保護植栽 | A案に同じ(ただしG4北側は造成中止により除く)。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
遮蔽植栽 | 〃 | ○ | ○ | |||
路面排水の処理 | A案に同じ(R1北側付近1箇所は道路建設中止により除く)。 | ○ | ||||
透水施設の設置 | A案に同じ(ただしG4北側は造成中止により除く)。 | ○ | ○ | |||
管理・運営 | ||||||
森林管理の実施 | A案に同じ(ただしG4北側の保全エリアにおける管理の実施を含む)。 | ○ | ○ | ○ | ||
湿地や池の泥上げ | A案に同じ。 | ○ | ||||
工事 | ||||||
工事ヤードの配慮 | A案に同じ(ただしG4北側は造成中止により除く)。 | ○ | ○ | |||
マルチングの使用 | 〃 | ○ | ○ | |||
濁水流出防止用沈砂池の設置 | 〃 | ○ | ||||
土砂流出防止用柵の設置 | 〃 | ○ |
表● 環境保全措置A案の効果・不確実性・新たに生ずる影響・残る影響(例)(回避または低減措置)
回避または低減措置 の項目 |
回避または低減措置の効果・不確実性・新たに生ずる影響・ 残る影響 |
フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
カ タ ク リ |
|
立地・配置 | ||||||
道路ルートの変更 | フクロウの推定行動圏における好適な生息場所□m、ヤマガラの好適な生息場所○m・推定行動圏1箇所、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所・非繁殖期生息場所の消失および繁殖場所と非繁殖期生息場所の△mの分断と、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所2箇所、カタクリの生育地1箇所の消失を抑える。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
規模・構造 | ||||||
地形改変の少ない 造成地の形状・道 路構造の採用 |
フクロウの推定行動圏における好適な生息場所▲ha、ヤマガラの好適な生息場所△ha、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所■ha・繁殖場所○ha、カタクリの生育地1箇所の消失を抑え、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所と非繁殖期生息場所の分 断を避ける。ただし、◎haの森林消失がなお存在し、目標とするフクロウの好適な生息場所○○%以上の確保、ヤマガラの好適な生息場所の現状維持、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期の好適な生息場所○○%以上の確保が実現できないため、これらの注目種に代表される生態系への影響が残る可 能性がある。 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
施設・設備・植栽 | ||||||
林縁保護植栽 | 造成地G3・G4の改変地に接するフクロウの好適な生息場所、ヤマガラの好適な生息場所、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所、カタクリの生育地の樹林環境の変化を低減する。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
遮蔽植栽 | フクロウの好適な生息場所、ヤマガラの好適な生息場所における夜間照明光や騒音を低減する。 | ○ | ○ | |||
路面排水の処理 | シュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水質汚濁を低減する。 | ○ | ||||
透水施設の設置 | シュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水源を涵養し、カタクリの生育地2箇所における水分条件を維持する。ただし、水環境を維持する効果については実績が少なく不確実性を伴う。 | ○ | ○ | |||
管理・運営 | ||||||
森林管理の実施 | 供用後に森林の立体的構造、広葉樹林の階層構造、落葉広葉樹二次林の明るい林床を維持する。 | ○ | ○ | ○ | ||
湿地や池の泥上げ | 供用後にシュレーゲルアオガエルの繁殖場所である湿地と池を維持する。ただし、泥上げによる繁殖場所維持の効果については研究事例が少なく不確実性を伴う。 | ○ | ||||
工事 | ||||||
工事ヤードの配慮 | シュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所○ha、カタクリの生育地1箇所の消失とシュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所~繁殖場所の分断を避ける。 | ○ | ○ | |||
マルチングの使用 | 工事中の濁水・土砂の発生を低減し、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所・繁殖場所、カタクリの生育地の環境悪化を抑える。 | ○ | ○ | |||
濁水流出防止用沈砂池の設置 | 工事中の濁水の発生を低減し、シュレーゲルアオガエルの繁殖場所の水質悪化を抑える。 | ○ | ||||
土砂流出防止用柵の設置 | 工事中の土砂の発生を低減し、カタクリの生育地の環境悪化を抑える。 | ○ |
表● 代償措置案(環境保全措置B-1案)の内容(例)
代償措置の項目 | 代償措置の内容 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
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施設・設備・植栽 | |||||
森林植生の一部復元(既存表土と既存樹木の移植による) |
造成地G3・G4により改変される森林植生について一部復元をおこない、フクロウおよびヤマガラの好適な生息場所、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期の生息場所・繁殖場所の改変・消失と、移 動経路の改変・分断を抑える。復元方法は既存表土と既存樹木の移植を基本とし、復元期間は定着して樹冠の形成が進むことによりある程度の森林復元が見込める供用後□年目を目安とする。 |
○ | ○ | ○ | |
代替林の育成(既存表土と既存樹木の移植による) | 造成地G3・G4により消失が避けられない樹林に対し、フクロウの営巣位置またはヤマガラの推定行動圏に近い農地とススキ群落において、クヌギ-コナラの代替林を育成することにより、樹林消失による影響緩和を補完する。森林植生の一部復元と同じく、既存表土と既存樹木の移植を基本とする。 | ○ | ○ | ||
管理・運営 | |||||
森林育成中のモニタリング | 復元・代替する森林の育成中に、外来植物の侵入・繁茂などによる環境悪化が起こらないようモニタリングをおこなう。 | ○ | ○ | ○ |
表● 代償措置案(環境保全措置B-2案)の内容(例)
代償措置の項目 | 代償措置の内容 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
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施設・設備・植栽 | |||||
森林植生の一部復元(搬入客土・樹木による) | 造成地G3・G4により改変される森林植生について一部復元をおこない、フクロウおよびヤマガラの好適な生息場所、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期の生息場所・繁殖場所の改変・消失、移動経路の分断を抑える。復元方法は搬入客土の敷設と搬入樹木の高密度植栽による早期樹林化を基本とし、復元期間は定着して樹冠の形成が進むことによりある程度の森林復元が見込める供用後▲年目を目安とする。 | ○ | ○ | ○ | |
代替林の育成(搬入客土・樹木による) | 造成地G3・G4により消失が避けられない樹林に対し、フクロウの営巣位置またはヤマガラの推定行動圏に近い農地とススキ群落において、クヌギ-コナラの代替林を育成することにより、樹林の消失による影響緩和を図る。森林植生の一部復元と同じく、搬入客土の敷設と搬入樹木の高密度植栽による早期樹林化を基本とする。 | ○ | ○ | ||
管理・運営 | |||||
森林育成中のモニタリング | B-1案に同じ。 | ○ | ○ | ○ |
(環境保全措置B-1案の効果・不確実性・新たに生ずる影響・残る影響(例) (代償措置)
代償措置の項目 | 代償措置の効果・不確実性・新たに生ずる影響・残る影響 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
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施設・設備・植栽 | |||||
森林植生の一部復元(既存表土と既存樹木の移植による) | B案でなお存在する森林消失について、復元により□haを代償し、フクロウの好適な生息場所△ha、ヤマガラの好適な生息場所○haの消失を抑え、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期の生息場所■haの消失および繁殖場所と非繁殖場所の分断を回避する。ただし、森林植生の復元技術に関しては、実績が乏しく不確実性を伴う(影響が残る可能性がある)。 | ○ | ○ | ○ | |
代替林の育成(既存表土と既存樹木の移植による) |
上記の森林植生の一部復元によってもなお存在する森林消失について、代替林の育成により●haを代償し、フクロウの好適な生息場所▲haの消失を抑え、ヤマガラの好適な生息場所◇ha の消失を避ける。ただし、代替林育成技術に関しては、実績が乏しく不確実性を伴う(影響が残る可能性がある)。 |
○ | ○ | ||
管理・運営 | |||||
森林育成中のモニタリング | 森林植生の復元と代替林の育成の不確実性部分を低減する。 | ○ | ○ | ○ |
(環境保全措置B-2案の効果・不確実性・新たに生ずる影響・残る影響(例) (代償措置)
代償措置の項目 | 代償措置の効果・不確実性・新たに生ずる影響・残る影響 | フ ク ロ ウ |
ヤ マ ガ ラ |
シ ュ レ - ゲ ル ア オ ガ エ ル |
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施設・設備・植栽 | |||||
森林植生の一部復元(搬入客土・樹木による) | B-1案と同じ効果もしくはB-1案よりも早期の復元が期待される。ただし、搬入客土と搬入樹木による在来の個体群に対する遺伝的攪乱が生態系に影響を与えるおそれがある。また、B-1案と同じく森林植生の復元技術に関しては実績が乏しく不確実性を伴う(影響が残る可能性がある)。 | ○ | ○ | ○ | |
代替林の育成(搬入客土・樹木による) | B-1案と同じ効果もしくはB-1案よりも早期の代替が期待される。ただし、搬入客土と搬入樹木による在来の個体群に対する遺伝的攪乱が生態系に影響を与えるおそれがある。また、B-1案と同じく森林植生の代替林育成技術に関しては、実績が乏しく不確実性を伴う(影響が残る可能性がある)。 | ○ | ○ | ||
管理・運営 | |||||
森林育成中のモニタリング | B-1案に同じ。 | ○ | ○ | ○ |
表● 環境保全措置の実施案(環境保全措置B案・B-1案)
措置の分類 | 回避または低減措置 | 代償措置 |
内容 | 立地・配置
規模・構造
施設・設備・植栽など
管理・運営
工事
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施設・設備・植栽などの配慮
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実施主体 | 事業者 | 事業者 |
実施期間 | ○年~□年 | ○年~□年 |
効果と不確実性の程度 | フクロウの推定行動圏における好適な生息場所の改変と断片化が低減される。 ヤマガラの推定行動圏の消失が回避され、好適な生息場所の改変と断片化が低減される。 シュレーゲルアオガエルの繁殖場所の消失が回避され、非繁殖期生息場所の改変・消失と繁殖場所と非繁殖期生息場所の分断が低減される。 繁殖場所の水量・水質は現状のまま維持され る。 カタクリの生育地の消失が回避され、水分条件などの生育環境は現状のまま維持される。 ただし、透水施設による谷戸の水環境の維持効果と湿地・池の泥上げによるシュレーゲルアオガエルの繁殖場所の維持効果については、実績や研究事例が少ないため不確実性を伴う。 |
回避または低減措置を講じてもなお残るフクロウおよびヤマガラの好適な生息場所の改変・断片化、シュレーゲルアオガエルの非繁殖期生息場所の改変・消失、繁殖場所と非繁殖期生息場所の分断を避ける。ただし、フクロウ、ヤマガラ、シュレーゲルアオガエルなどの生息場所としての森林復元や代替林育成に関する技術は実績に乏しく、効果について不確実性を伴う。 |
措置の実施に伴い生じるおそれのある環境影響(新たに生ずる影響) | 新たに生じる影響は少ないと考えられる。 | 新たに生じる影響は少ないと考えられる。 |
措置を講じるにもかかわらず存在する環境影響(残る影響) | 回避または低減措置を講じても、造成地G3・G4の改変により森林がなお○ha消失し、フクロウ、ヤマガラ、シュレーゲルアオガエルに代表される生態系を対象とした環境保全措置の目標に及ばず影響が残る可能性があるため、代償措置を講じる。 | 影響については緩和されるが、上記のような森林復元や代替林育成に係る効果の不確実性が残されている。 |