平成13年度第1回全体会合
資料2-1

1-2 廃棄物等

1)廃棄物等の環境影響評価の基本的な考え方

(1)対象とする廃棄物等の分類及び対象とする環境要素

[1]廃棄物等の対象とする環境要素

「廃棄物等」において対象とする環境要素としては以下の3要素とする。

・一般廃棄物

・産業廃棄物

・建設発生土

[2]廃棄物等の分類

  「廃棄物等」で対象とする環境要素のうち廃棄物について、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下、「廃棄物処理法」という)に基づいた分類を図4-1-7に示す。また、建設発生土を含む建設副産物についての分類についても示す。なお、整理にあたり以下の資料を参考とした。

・「環境アセスメントの技術」(平成11年6月 (社)環境情報科学センター)

・「最新建設廃棄物処理指針」(平成11年4月 厚生省水道環境部産業廃棄物問題研究会監修)

図4-1-7 廃棄物等の分類

また、一般廃棄物については、素材、処理及び資源化の視点から表4-1-4のように分類される。

表4-1-4 一般廃棄物の分類

分類の区分

分  類

備  考

焼却処理の観点からの分類

可燃物、不燃物、焼却不適物

自治体で区分が異なる。

資源化の観点からの分類

資源物

同上

素材からの分類

紙類、厨芥、繊維、草木、プラスチック、ゴム・皮革、金属類、ガラス、陶磁器

排出者からの分類

家庭ごみ、事業系ごみ

  廃棄物等の予測に際しては、発生した廃棄物等が他の環境への影響を可能な限り回避・低減しながら処理・処分される対策が講じられているかを検証しようとする観点から、できるだけ詳細な分類により予測を行うことが望ましい。

(2)事業の影響要因の整理

  予測・評価の対象として考えられる事業の影響要因と廃棄物等の種類の関連は表4-1-5にまとめるとおりである。

表4-1-5 廃棄物等の環境負荷発生要因(影響要因)

影響要因の区分

廃棄物等の種類

工事中

既設工作物の撤去

廃コンクリート、廃アスファルト、廃木材等

土工事

建設発生土、伐開除根材等

基礎構造物工事

建設発生土、汚泥、廃コンクリート等

建屋工事

廃コンクリート、建設木くず、資材残さ等

供用後

人の生活

厨芥、紙類、プラスチック類等

業務・商業系事業

厨芥、紙類、プラスチック類等

製造業

生産に伴う各種産業廃棄物

メンテナンス

廃アスファルト、廃プラスチック等

運営事務

厨芥、紙類、プラスチック類等

(3)予測・評価の期間・時期の考え方

  廃棄物等においては評価の対象に合わせて、予測・評価の期間を使い分けることが望ましい。各期間設定において評価する事項としては以下の事項が考えられる。

[1]発生・排出等の最大時及び発生・排出等が定常時

・削減量の評価(ピーク時での評価)

・中間処理施設の稼働への影響の評価(特に処理余力に対して)

[2]事業開始から供用の終了に至るまで

・削減量の評価(積算量での評価)

・埋立処分場の残余容量への影響の評価

[3]建設材料等の調達から事業終了後

  解体廃棄を含むことは建設時の既存工作物の撤去を検討に加えた場合、二重カウントとなる可能性が大きいが、特に解体・廃棄時を考慮して資材等の選択を行った場合の評価を行う場合は事業者の環境配慮として記述するのが望ましい。

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