技術シート
登録番号:地下水-1
環境項目 | 地下水 |
技術等 の種類 |
調査・
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技術等の名称 | 地下水流動:トレーサ法 |
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技術等の概要 | 電解質(食塩・塩化アンモニウム)、染料(フロレッセン)、同位体等の人工の指標物質をトレーサとして投入孔などから地下水中に投入し、これを周囲に設けた観測孔などでその濃度を検出して、地下水の流向や流速を把握する手法である。 |
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調査・予測の必要条件 | ・投入孔、観測孔は、通常口径66~86mm程度で掘削。 ・掘削孔内は、帯水層部分がスクリーン(ストレーナ)加工された外径50~75mm程度の塩化ビニール管を挿入し仕上げる。 ・トレーサのバックグラウンド濃度の把握。 ・使用するトレーサには以下の条件を満足する必要がある。 [1]地下水と同一挙動をとり、移動過程での吸着、沈殿が少ない。 [2]極低濃度までの検出が可能。 [3]毒性がない。 [4]天然の存在量が少ない。 [5]トレーサの入手、測定が簡易なこと。 |
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適用範囲 | ・比較的小規模河川堤防の維持管理、水源管理等の地下水流動系の把握に適用。 | ||||
課題 | ・本方法で得られる地下水流動は、以下の要因によりおおむね過大にでる傾向があり、場所、深度を変えて繰り返し行う必要がある。 ・投入物質の比重が水より大きく沈殿するため、流動より拡散の影響が大きい。 ・投入物質の量が多いため、口径の小さいボーリング孔では孔内水位の異常上昇や、地下水面の攪乱が生じる。 ・採水時の地下水面の低下による影響を受けやすい。 ・調査範囲が広くなると時間がかかり、不正確になる。 ・観測データの取り扱いに経験を要する。 ・水質等に係る関係法令の尊守 |
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参考とした文献・資料 | ・「地下水調査および観測指針(案)」(建設省河川局 1993年) ・「地下水調査法」(山本荘毅 1983年) ・「改訂地下水ハンドブック」((株)建設産業調査会 1998年) ・「地下水資源・環境論」(共立出版(株) 1993年) |
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備考 | ・広域の地下水流動系の把握には、地下水に溶存する物質や地下水温を指標とする方法がある。 | ||||
技術の内容の説明資料 | あり・ |
事例 | あり・ |