平成12年度 第1回水環境分科会
資料7

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技術シート

登録番号:水質-13

環境項目

水質・底質

技術等

の種類

調査

予測

技術等の名称

干潟実験生態系(メソコスム)を用いた物質収支等の観測
(自然浄化効果のモデル化)

技術等の概要

干潟の修復・創生に役立つ知見の集積を目的とし、1994年に干潟生態系を模擬できる実験施設(メソコスム)を整備し、次のような研究を続けている。
・物質収支に関する実験;干潟浄化機能の解明
・物理的撹乱等が底生生物群集に与える影響
・底生生物群集の遷移等の観測
なお、干潟生態系は、バクテリア、付着藻類および粒状有機物(デトリタス)を起点として、ベントス(貝類・多毛類・甲殻類等)を経て鳥類に到る食物網が主要な物質循環経路であり、バクテリア、付着藻類およびベントスの底生生物が主要な構成生物となる。
実験生態系(メソコスム)の手法は、生物や環境条件を目的に応じてコントロールが可能であり、比較実験が容易に行える利点がある。

調査・予測の必要条件

・物理的条件;波浪・流速
・潮汐条件;周期、水位
・土質条件;粒度組成、間隙率等
・干潟勾配
・海水交換頻度
・水質条件;交換水
・光条件等

適用範囲

干潟の生態系
調査内容;波浪・流速条件等の環境条件と底生生物群集の動態および物質収支(浄化機能)等の関係

課題

底生生物群集の安定に時間を要する(実験開始後27ヶ月で、現存量は動的平衡状態に達しているが、種類構成は初期の遷移状態にある)。
施設の生物量、代謝速度等の、底生生物の生理・生態的な影響の把握が必要である。

参考文献

細川恭史・桑江朝比呂・三好英一・室善一朗・木部英治:干潟実験施設を用いた物質収支観測、港湾技研資料,832,1996/06

桑江朝比呂・細川恭史・古川恵太・三好英一・木部英治・江口菜穂子:干潟実験施設における底生生物群集の動態、港湾技研報告,36(3),1997/09

備考

 

技術内容の説明資料

あり・なし

事例

あり・なし

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