海域生態系の環境保全措置の実施事例

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表3-5(1)  熊本県樋合漁港海岸環境整備事業

位置図及び事業概略平面図
fig_3-5(1).jpg (47123 バイト)

環境保全措置の目的
 本事業の一部である海水浴場予定地内にはアマモの群落があり、同海域の生態系に 重要な藻場として機能を果たしていると考えられることから、事業により消滅するアマモ場1900mの生育地を計画地内に代替造成し、そこにアマモを移植するミチゲーションを実施した。

環境保全措置の内容

1.アマモの生育環境の調査
 アマモの分布範囲、形状とともに周辺海域を含め水質、底質、水中光量の調査を実施した結果、以下の内容が明らかとなった。

アマモの分布範囲 :L.W.L±0m~-1m
アマモの分布形状 :等深線に沿った細長い三日月型
当該海域の透明度 :2m前後
(降雨時、荒天時には濁水の流入、浮泥の舞い上がりといった要因により悪化する)
当該海域の底質 :シルト質が主体
アマモ場内は中央粒径が0.1mm前後の砂質が主体他地点のアマモ場も0.2~0.3mmの砂質が主体
アマモの分布を規定する要因としては、水深、光量、底質の粒径が重要であると考えられる。

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