廃棄物分野における戦略的環境アセスメントの考え方TOPへ戻る
1. 廃棄物分野におけるSEAの具体的な実績の積み重ね
今回の検討により、総合研究会で示されたSEAの原則や留意点が廃棄物分野において当てはまるものであり、技術手法等の検討を更に進めることなどの課題はあるが、都道府県廃棄物処理計画、市町村の一般廃棄物処理計画、市町村の個別の一般廃棄物処理施設整備計画の構想段階におけるSEAの進め方の例を示すことができた。
廃棄物分野においては、地方公共団体によっては、計画策定におけるパブリックコメントや複数案の検討の事例もみられるところであり、SEAの導入の下地が整いつつあるところも少なくないのではないかと思われる。本検討結果を活用しつつ、できるところからSEAの先進事例の積み重ねが図られることを期待する。
また、国として、事例の積み重ねを促進するため、本検討内容の普及や技術的助言等を行うとともに、実施状況をフォローし、検証を行って、手続きの進め方や技術手法について情報の蓄積を行うことが必要である。
今回の検討では、調査、予測、評価に関する技術手法、原単位等の情報の整備などについて、多くは考え方を示したにとどまっているが、最新の知見や先進事例の積み重ね等を踏まえて、SEAに取り組もうとする者が活用できるよう情報を整備することが重要である。
1) 他の分野でのSEA導入可能性の検討
本中間報告において、廃棄物分野の計画・プログラムについては、SEAの導入が可能であることを示した。今後、環境基本計画で定められたガイドラインの作成に向けて、手続きや技術手法の検討を深めるべく、他の計画分野におけるSEAの導入可能性の検討を行うことが必要である。
2) 政策レベルのSEAの検討について
今回の検討では、総合研究会報告書において原則が示された計画・プログラム段階のSEAについて検討したが、基本方針等に対する政策レベルのSEAも今後の課題である。
(完了)