平成12年度 第2回水環境分科会

資料 6

平成12年度における検討内容(案)

今年度の検討事項
水環境の調査・予測・評価の仕方(水環境視点でアセスを行う必要性、調査範囲、予測手法、評価方法)
土壌機能に着目した調査・予測・評価の仕方
二点補正による具体的手法
洪水、赤潮等イベントの影響と評価方法
その他、水環境分野アセスに関する課題への対応

Ⅰ.検討内容(案)

1. 既存のアセス事例調査による予測手法等の課題整理

 既存のアセス事例(評価書及び事後調査報告書)より、調査・予測・評価手法におけるアセス実施レベルでの課題の抽出及び整理を行う。以下、水環境を、水質・底質と地下水に分けて検討する。

 

1.1 事例調査の内容

 対象地域は海域から陸水の広範囲に亘り、対象地域によってアセスメントにおける調査・予測・評価手法が異なることに留意しながら調査事例を以下に示す内容で検討する。

[1]調査方法
調査地域、調査時期の捉え方
調査地点の捉え方(事後調査が実施されている事業においては、事後調査を念頭においた捉え方)  等
[2]予測方法
予測範囲の捉え方
予測モデルの概要
予測条件・パラメータ等は不確実性を有すると考えられることから、これらの概要を整理する。
[3]評価方法
評価における基準又は目標の捕らえ方
評価結果
事後調査が実施されている事業において調査結果が入手できれば、事後調査実施中に発生した新たな課題等について整理する。 等
アセス法に基づいた(又は準拠した)環境影響評価書(又は評価書案)において「事業者により実行可能な範囲内で回避され、又は低減されているか否かについての事業者の見解を明らかにする」について整理を行う。 等

 

1.2 調査・予測・評価における課題等

 調査・予測・評価における課題等としては、以下に示す内容を想定している。
これらの課題について、「1.1」の事例調査結果を踏まえ抽出・整理を進めていく。

▼評価における課題の抽出

主な課題の内容
 ・ 評価書における調査期間と事後調査における調査期間
 ・ 予測値の時間軸の考え方と事後調査での時間軸の考え方
 ・ その他

▼評価における課題の抽出

主な課題の内容
 ・ 予測結果を大きく左右させる要因
 ・ 不確実性の高い予測条件
 ・ 予測値の時間軸の考え方
 ・ その他

▼評価における課題の抽出

主な課題の内容
 ・ 環境基準を超過する際の評価の考え方
 ・ 環境保全措置の課題
 ・ 評価指標の捉え方
 ・ その他

2. 調査・予測・評価の進め方の概略および留意事項

 既存のアセスメント事例調査の結果を踏まえ、調査・予測・評価の進め方の概略及び留意事項について整理を行う。
進め方の概略については、「大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(Ⅰ)<スコーピングの進め方> 平成12年8月」のなかで、概ね取りまとめられていることから、今年度については、改めて加味すべき事項を整理することとする。また、留意事項については、既存のアセスメント事例調査から抽出された調査・予測・評価において課題となる点への対応の方向性を示すこととする。

3.ケーススタディの実施

調査・予測・評価の進め方における留意事項を踏まえ、留意事項に配慮したケーススタディを行う。特に、予測及び評価を中心として整理する。

 

4. 技術シートの見直し

 「大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(Ⅰ)<スコーピングの進め方> 平成12年8月」において作成した技術シートの見直しを継続して実施する。
 前述した今年度検討内容の
「1.既存のアセス事例調査による予測手法等の課題整理」、「2.調査・予測・評価の進め方の概略及び留意事項」及び「3.ケーススタディの実施」についての作業フロー図は図-1に示すとおりである。

図-1 作業フロー図