環境項目 |
水質 |
技術等 の種類 |
調査 |
技術等の名称 |
化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法
(河川水の連続暴露による生物試験) |
技術等の概要 |
化学物質の潜在的な生態影響を無視できないことなどから、生物検定(バイオアッセイ)を用いたバイオモニタリングの研究が、環境庁国立環境研究所、建設省土木研究所(下水道部)等で積極的に進められている。
本バイオモニタリング手法は、試験生物を河川水に連続的に暴露する方法である。
(連続暴露による方法の有効性)
・急性的に高まる毒性物質の検出とその影響評価に有効
*河川水を採水する方法では、河川水の急激な変動に追随できず、過小あるいは過大評価の結果が起こりやすい。
・低濃度、複合汚染による慢性的な生態影響評価に有効
内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の各種生物の繁殖に及ぼす影響評価にも極めて有効
*汚染レベルが低い河川では高い検出感度が必要となる。また、繁殖影響など1~2世代にわたる試験では、連続試験が必要となる。 |
調査・予測の必要条件 |
試験生物;目的に応じた選定が必要
試験生物の試験水に対する反応を監視するシステム(開発課題) |
適用範囲 |
河川水
(有効な試験生物)
1)有害物質の流出事故等の早期警戒的なモニタリング
・ヌカエビの行動変化;特に、殺虫剤汚染に関して感受性が高い
・ウキクサ葉面の光合成活性の変化;1次生産への影響のモニタリングに有効
2)慢性的な影響評価のモニタリング
・ヌカエビ;行動変化、死亡・生長あるいは繁殖の影響評価が可能
・ウキクサ試験(2週間);水草類の生長に及ぼす影響評価 |
課題 |
1)試験生物の開発
・マシジミの水管伸縮;反応性は敏速であるが、試験生物化等が課題
・二枚貝(ドブガイ、マシジミ);水中のみならず底泥中の化学物質を含めた総合的な影響評価の可能性があるが、試験生物化が課題である。
2)試験生物の試験水に対する反応を監視するシステム |
参考文献 |
森田昌敏・畠山成久・笠井文絵・菅谷芳雄・五箇公一・白石寛明・堀口敏広・高木博夫:化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発に関する研究(平成7~9年度)、国立環境研究所特別研究報告、SR-29-'99、 |
備考 |
(その他類似研究例)
「水生生物を用いた水質評価技術の開発」(建設省土木研究所(下水道部)ホームページ) |
技術内容の説明資料 |
あり・なし |
事例 |
あり・なし |