大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(II)TOPへ戻る
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 水質の簡易測定手法 | ||
技術等の概要 | 水質の測定項目の多くは、JISや環境庁告示などにより測定の手法が定められているが、必ずしも公定法ではない簡易測定手法で測定地点や回数を増やす方が常に変動する現象を正しく把握できる場合もある。
メリハリのきいた環境影響評価の実施のためには、簡易測定により概略を把握し、必要に応じて公定の測定手法を用いることなどが重要となる。主な簡易測定手法には、以下のようなものがある。主な測定手法を添付表に示す。 ・比色試験紙法・錠剤滴定法 ・バックテスト法・注射筒滴定法 ・検知管法 ・細菌検査法 ・比色試験管法 ・酵素免疫法 ・ 光電比色計(分光光度計)利用法 ・ 滴ビン滴定法 |
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調査・予測の 必要条件 |
添付資料参照 | ||
適用範囲 | 添付資料参照 | ||
課題 | 現状では測定頻度の高いBOD、COD、n-ヘキサン抽出物質、メチレンブルー活性物質などの適切な簡易測定法がない。
必要とされる測定頻度により、簡易手法や公定法を使い分ける必要がある。 |
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参考文献 | 浦野紘平・石井誠治(1998)水質簡易測定技術の現状と発展の方向.水環境学会誌、21(5)、258-263. | ||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | ダイオキシン、環境ホルモン等の化学物質の定量調査 | ||
技術等の概要 | 国立環境研究所の化学環境部等で、ダイオキシンのような環境汚染物質の高精度測定法、簡易測定法、分析方法の精度管理と標準化等の研究が進められている。
(研究内容) ・ 塩素系有機化合物の新しい測定法:超音波自由噴流の利用 ・ ダイオキシン類の簡易分析法の検討:四重極GC/MSによる測定とサンプリング法、分離精製法の改良 ・ 高分子量の有機塩素化合物の分析:ゲルカラムクロマトグラフィーが有用 |
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調査・予測の 必要条件 |
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適用範囲 | |||
課題 | |||
参考文献 | 化学環境部(経常研究)(1998)平成9年度版 国立環境研究所年報. | ||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法
(河川水の連続暴露による生物試験) |
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技術等の概要 | 化学物質の潜在的な生態影響を無視できないことなどから、生物検定(バイオアッセイ)を用いたバイオモニタリングの研究が、環境庁国立環境研究所、建設省土木研究所(下水道部)等で積極的に進められている。
本バイオモニタリング手法は、試験生物を河川水に連続的に暴露する方法である。 (連続暴露による方法の有効性) ・ 急性的に高まる毒性物質の検出とその影響評価に有効 *河川水を採水する方法では、河川水の急激な変動に追随できず、過小あるいは過大評価の結果が起こりやすい。 ・ 低濃度、複合汚染による慢性的な生態影響評価に有効 内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の各種生物の繁殖に及ぼす影響評価にも極めて有効 *汚染レベルが低い河川では高い検出感度が必要となる。また、繁殖影響など1~2世代にわたる試験では、連続試験が必要となる。 |
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調査・予測の 必要条件 |
試験生物:目的に応じた選定が必要
試験生物の試験水に対する反応を監視するシステム(開発課題) |
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適用範囲 | 河川水
(有効な試験生物) 1)有害物質の流出事故等の早期警戒的なモニタリング ・ ヌカエビの行動変化:特に、殺虫剤汚染に関して感受性が高い ・ ウキクサ葉面の光合成活性の変化:1次生産への影響のモニタリングに有効 2)慢性的な影響評価のモニタリング ・ ヌカエビ:行動変化、死亡・生長あるいは繁殖の影響評価が可能 ・ ウキクサ試験(2週間):水草類の生長に及ぼす影響評価 |
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課題 | 1)試験生物の開発 ・マシジミの水管伸縮:反応性は敏速であるが、試験生物化等が課題 ・ 二枚貝(ドブガイ、マシジミ):水中のみならず底泥中の化学物質を含めた総合的な影響評価の可能性があるが、試験生物化が課題である。 2)試験生物の試験水に対する反応を監視するシステム |
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参考文献 | 森田昌敏・畠山成久・笠井文絵・菅谷芳雄・五箇公一・白石寛明・堀口敏広・高木博夫(1999)化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発に関する研究(平成7~9年度).国立環境研究所特別研究報告、SR-29-'99. | ||
備考 | (その他類似研究例)
「水生生物を用いた水質評価技術の開発」(建設省土木研究所(下水道部)ホームページ) |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | LANDSAT衛星による温排水モニタリング | ||
技術等の概要 | 大容量臨海発電所の集中立地化に伴い、温排水の拡散域が広域に及ぶ例が多い。
広域モニタリングを迅速に行う手法として、LANDSAT衛星の熱赤外線センサー(TM)による温排水モニタリング手法の有効性が次のように確認された。 ・ LANDSATデータと水温実測値との相関は高い ・ LANDSATデータから得られる温排水拡散パターンは現地観測結果と非常に良好な一致を示す。 ・ 定期的あるいは計画的なLANDSATデータの取得は困難と考えられるが、全国平均では約4シーンに1つの割合で雲の影響の少ないデータが得られる。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・ LANDSAT衛星の熱赤外線センサー(TM)データ
・ 現地観測データ:初期設定に必要 |
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適用範囲 | 温排水の広域モニタリングを行う場合。 | ||
課題 | |||
参考文献 | 水鳥雅文・仲敷憲和・坂井伸一(1991)温排水モニタリングへのLANDSAT衛星の適用性.電力中央研究所報告書(U91006).
水鳥雅文・坂井伸一・仲敷憲和(1991)LANDSAT衛星による温排水モニタリングの実用性.海岸工学論文集、38、886-890. |
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備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | Four-flux modelを用いた光学理論に基づく複数物質混在水域の海中物質濃度推定法
(沿岸環境モニタリング技法の実用化のための衛星リモートセンシング画像解析手法) |
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技術等の概要 | これまでの手法は、解析対象海域や衛星画像のセンサーが変わるごとに、衛星到達光を算出するために膨大な処理時間が必要とする。
本方法は、海域依存性やセンサー依存性のない衛星リモートセンシング画像解析手法の確立を目指すものである。 また、本方法は、従来の統計的解析手法によらず、光学理論に基づく手法であり、海域に混在する複数の物質を分離推定が可能である。 本方法は、海中の放射伝達理論に基づいて定式化されたものであり、海中に存在する物質の光学的特性、およびその濃度の違いに起因する衛星データの輝度値の違いから物質の濃度の推定を行うものである。 なお、定式化は、拡散放射理論に基づくfour-flux modelを用いて行う。また、次の仮定を設ける。 ・ 鉛直の濃度分布は一定とする。 ・ 水深に比べて光の透過距離が十分短いとし、海底からの反射は考慮しない。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・ 物質の光学的特性
・ 衛星データ ・ 現地観測データ:初期値の設定に必要 |
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適用範囲 | 適用例:東京湾奥部
対象項目:クロロフィルa、土砂(SS分)、DOCの複数物質の濃度分布のリアルタイムの推定を行う。 |
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課題 | ・
実用化に向けての基本的な課題をクリアした段階である。
・ 水深が浅い湾岸部の衛星データは、海底面の影響が含まれているものと考えられ、改良が必要である。 |
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参考文献 | 宮崎早苗・灘岡和夫・熊野良子・ニ瓶泰雄・孟 ・劉寧(1998)新たな衛星画像解析法に基づく沿岸環境モニタリング技法の実用化に向けての検討.海岸工学論文集、45、1276-1280. | ||
備考 |
環境項目 | 底質 | 技術等の 種類 |
調査予測 |
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技術等の名称 | 湖沼堆積物を用いた環境変遷の検討
(鉛-210法,セシウム-137法による年代測定と珪藻化石の解析による) |
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技術等の概要 | 湖沼堆積物について、鉛-210法,セシウム-137法による年代測定と珪藻遺骸群集から湖沼の環境変化を推定する。
(適用例:手賀沼) ・ 表層約30cmの堆積物は、過去約50年の堆積物である。 ・ 堆積物中の珪藻遺骸群集は、1960年代前半から変化し(好清水性種の減少と好汚濁性種の増加)、水質の汚濁化を示す。 |
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調査・予測の 必要条件 |
堆積物の採取 | ||
適用範囲 | 長期的な水質等の環境変遷の解析 | ||
課題 | |||
参考文献 | 濱田崇臣(1998)湖沼堆積物を用いた手賀沼の環境変遷の検討(その2)- 鉛-210法・セシウム-137法による年代測定と珪藻化石による手賀沼の環境変化-.電力中央研究所報告書(U98016).
濱田崇臣・阿部信太郎(1998)湖沼堆積物を用いた手賀沼の環境変遷の検討(その1)- 手賀沼の特徴とその変遷および音波探査による地質構造-.電力中央研究所報告書(U98015). |
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備考 |
環境項目 | 水質・底質 | 技術等の 種類 |
調査
予測 |
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技術等の名称 | 自然浄化効果のモデル化
(干潟実験生態系(メソコスム)を用いた物質収支等の観測) |
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技術等の概要 | 干潟の修復・創生に役立つ知見の集積を目的とし、1994年に干潟生態系を模擬できる実験施設(メソコスム)を整備し、次のような研究を続けている。
・ 物質収支に関する実験:干潟浄化機能の解明 ・ 物理的撹乱等が底生生物群集に与える影響 ・ 底生生物群集の遷移等の観測 なお、干潟生態系は、バクテリア、付着藻類および粒状有機物(デトリタス)を起点として、ベントス(貝類・多毛類・甲殻類等)を経て鳥類に到る食物網が主要な物質循環経路であり、バクテリア、付着藻類およびベントスの底生生物が主要な構成生物となる。 実験生態系(メソコスム)の手法は、生物や環境条件を目的に応じてコントロールが可能であり、比較実験が容易に行える利点がある。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・ 物理的条件:波浪・流速
・ 潮汐条件:周期、水位 ・ 土質条件:粒度組成、間隙率等 ・ 干潟勾配 ・ 海水交換頻度 ・ 水質条件:交換水 ・ 光条件等 |
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適用範囲 | 干潟の生態系
調査内容:波浪・流速条件等の環境条件と底生生物群集の動態および物質収支(浄化機能)等の関係 |
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課題 | 底生生物群集の安定に時間を要する(実験開始後27ヶ月で、現存量は動的平衡状態に達しているが、種類構成は初期の遷移状態にある)。
施設の生物量、代謝速度等の、底生生物の生理・生態的な影響の把握が必要である。 |
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参考文献 | 細川恭史・桑江朝比呂・三好英一・室善一朗・木部英治(1996)干潟実験施設を用いた物質収支観測.港湾技術研究所資料、832、pp22.
桑江朝比呂・細川恭史・古川恵太・三好英一・木部英治・江口菜穂子(1997)干潟実験施設における底生生物群集の動態.港湾技術研究所報告、36(3)、3-35. |
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備考 |
環境項目 | 水質(水象) | 技術等の 種類 |
調査
予測 |
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技術等の名称 | GISを利用した湖沼流域管理システム
(環境情報データベース) |
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技術等の概要 | 本システムは、湖沼地域の土地利用や土壌、地質などのデータをGIS情報(地理情報システム)として整備し、それを流域の水文・物質循環及び湖沼の水質変化を表現できるモデルと組み合わせることによって、総合的な湖沼流域管理に活用を図るものである。
(汚濁負荷の面的な流出過程のモデル化) 本システムでは、汚濁負荷の面的な流出過程(非特定汚染源)を再現するために、分布型降雨流出モデルに汚濁負荷の物質流動を組み込んだ分布型物質流動モデルを構築した。 従来、流域から流出する汚濁負荷量の推定には、土地利用に応じて日々一定の負荷が発生するという前提条件のもとで原単位法が用いられてきている。 今回のモデルは、降雨流出現象による負荷の変動を表現できる点に特色がある。 |
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調査・予測の 必要条件 |
地目別土地利用
気象水文情報:AMeDASデータ等 地理情報:国土地理院の数値地図データ等
これらの情報は、GISを用いて作成する。 |
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適用範囲 | ノ ンポイントソース系(非特定汚染源)の汚濁負荷削減等の検討を行うには、原単位法では限界があり、地表面・表層・地中の汚濁物質の流動を表現できる本モデルの適用が有効である。 | ||
課題 | ・
河川における汚濁負荷の沈殿・再浮上等を表現できる河道内の物質流動モデルの構築
・ 土地利用の異なる流域を対象に物質流動シミュレーションを実施し、土地利用に応じた適切なモデルパラメータの設定方法の検討 |
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参考文献 | 安部和雄・和田一斗・杉盛啓明・寺川陽(1998)湖沼流域環境管理シミュレーションシステム.土木技術資料、40(8)、20-25.
(関連資料):建設省土木研究所ホームページ(環境部) |
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備考 | 各省庁で、水循環システムに係る技術開発が進められている。 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | ヴォーレンバイダー(Vollenweider)モデル | ||
技術等の概要 | 湖沼の面積当たりのリン負荷量(Lp)と平均水深/滞留時間比(H0/t)の関係、及び実湖沼の富栄養化データから、経験的に富栄養化現象発生の有無を推定するモデル。
Lp=C [W0+H0/t]
Lp:単位面積当たりリン負荷量(gT-P/m2・year) C :湖沼内リン濃度(g/m3) Wo:リンの沈降除去速度(10m/year程度) Ho:水深 t :平均滞留時間 Vollenweiderは貧栄養と中栄養の境界をC=0.01g/m3、中栄養と富栄養の境界をC=0.03g/m3としている。 |
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調査・予測の 必要条件 |
上記の通り | ||
適用範囲 | 天然湖沼、ダム貯水池の富栄養化の目安として用いることができる。 | ||
課題 | Vollenweiderの用いたデータは欧米の天然湖沼のデータであり、温帯域とは条件が異なる。
ダム貯水池においては、水利用や管理の複雑化に伴い、より高精度かつ変動に対応するモデルが必要となっている。 |
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参考文献 | |||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 閉鎖性海域の窒素・リンに関する許容負荷量の推定
(湖沼におけるVollenweiderと同様な方法の内湾への適用) |
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技術等の概要 | 内湾の富栄養化と流入負荷量の関係を湖沼におけるVollenweiderと同様な方法により推定を行う水質の簡易予測方法。
[平均水深×更新率]と[N,Pの単位面積負荷量]の相関図より富栄養化レベルの推定を行い、湾の富栄養化の可能性と許容負荷量の推定を行う。 湖沼の方法を適用するに当たって、内湾での水の更新率(滞留時間の逆数)が、物質輸送が一過性の湖沼とは異なることや、外海からの流入物質量の影響についても考慮している。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・ 地形条件:水深、平面積、容積
・ 流入負荷量(N,P) ・ 淡水流入量 ・ 滞留時間:湾内外の塩分量と淡水流入量より算出 ・ 更新率:滞留時間の逆数 |
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適用範囲 | 閉鎖性海域 湾全体を対象とする(完全混合を仮定)。 予測項目:富栄養化レベル(N,P濃度レベル) 影響要因:[平均水深×更新率]と[N,Pの単位面積負荷量] |
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課題 | ・
湾内の成層強度や密度流、吹奏流等の効果が十分に生かされていない。
・ 更新率の推定精度が解析精度に及ぼす影響が大きい。 |
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参考文献 | 松梨史郎・今村正裕(1998)閉鎖性海域の窒素・リンに関する許容負荷量の推定の試み.海岸工学論文集、45、1001-1005. | ||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 押し出しモデル | ||
技術等の概要 | 流れ方向への1次元による水質変化において、流れ方向への混合が全く起こらないとしたモデルで、下式により表される。
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調査・予測の 必要条件 |
・
水域の物質濃度
・ 水域の容量 ・ 流入水量(排出量) |
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適用範囲 | 計算が簡単なため、水処理施設内における水質変化検討などに用いられていたことがある。
混合が全く起こらないと仮定されており、自然の水域への適用には難が多い。 |
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課題 | |||
参考文献 | |||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 完全混合モデル | ||
技術等の概要 | 湖沼、貯水池、ため池などにおける池内、あるいはボックスモデルのボックスにおいて、対象領域内は完全混合状態にあり、水質濃度は空間的に一定であると仮定するモデル。
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調査・予測の 必要条件 |
・ 水域の物質濃度
・ 水域の容量 ・ 流入水量(=排出量) |
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適用範囲 | 小規模なため池などで、池内容量に比較して流入水量が多く、池内が完全混合状態に近いと考えられる場合などに、水質の概略把握のために用いられる。
池内の場所や水深により濃度や水質が異なる場合には適用できない。 |
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課題 | |||
参考文献 | |||
備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 鉛直一次元モデル | ||
技術等の概要 | 水域において水温などの特性が鉛直的には違いが見られるが、水平には一様とみなせる場合に、水域を鉛直方向にのみ分割したモデル。
対象水域を厚さΔyの水平層に分割し、それぞれの層について連続式、熱・濁質・水質の各保存式を適用することにより、水温、濁度、水質を予測する。 基礎方程式を添付資料に示す。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・貯水池諸元
・流入流出水量・濁度、水質 ・ 気象条件(日射量、気温、風速、湿度、雲量) |
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適用範囲 | ・成層状態にある湖沼や貯水池において、対象(水温、水質など)が水平方向に一様に分布しているとみなせる場合。
・ 水塊や濁質塊が洪水の初期に流入してくる場合、鉛直方向の流動が生じる場合など、水平方向の水の挙動が一様でない場合には適用できない。 |
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課題 | ・水温、濁度の予測に主に用いられてきたが、現在では濁度、栄養塩については鉛直二次元モデルあるいは水平二次元多層モデルが用いられることが多い。 | ||
参考文献 | 森北佳昭・天野邦彦(1991)貯水池水質の予測・評価モデルに関する研究. 土木研究所報告、182(1)、1-109.
安芸周一・白砂孝夫(1975)貯水池流動形態のシミュレーション解析.発電土木、134、 |
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備考 |
基礎方程式
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 鉛直二次元モデル | ||
技術等の概要 | 河川、貯水池などにおいて、水平方向(流線に直交する方向)の流速、水質等は一定と考え、流れの方向及び鉛直方向の変化を対象としたモデル。鉛直方向への層間で伝達される物理量は運動量のみとし、各層内での密度を一定不変として扱う。
流れの場を連続式及び運動方程式で解くとともに、対象物質が保存系物質である場合には物質収支式(拡散方程式)により物質濃度を計算する。対象物質が沈降を伴う場合には物質変化過程に沈降項を組み込み、さらに非保存系物質の場合には物質の変化過程を定式化して計算する(物質循環モデル)。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・水域の形状
・境界における流速・水温、水質 ・気象条件(日射量、気温、風速、湿度、雲量) ・ 再現性検討のための流速・水質観測データ |
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適用範囲 | ・感潮域を含む河川や細長い形状の閉鎖水域(内湾、貯水池など)
・水温、濁度、溶存酸素など、鉛直方向の変化を考慮する必要のある場合。 ・側方流入の著しい場合や、貯水池の二股形状などを考慮する際には不十分。 |
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課題 | |||
参考文献 | 森北佳昭・天野邦彦(1991)貯水池水質の予測・評価モデルに関する研究. 土木研究所報告、182(1)、1-109.
池田裕一(1998)水圏の環境.東京電機大学出版局、東京、pp404. 平野敏行(1998)沿岸の環境圏.フジテクノシステム、東京、pp18. (社)環境情報科学センター(1999)環境アセスメントの技術.中央法規出版、東京、pp1018. |
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備考 |
環境項目 | 水質 | 技術等の 種類 |
予測 |
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技術等の名称 | 水平二次元レベルモデル | ||
技術等の概要 | 水平方向の二次元的な広がりに加え、鉛直方向の流速分布を考慮したモデル。水平方向に加え、水域を鉛直方向にも層分割し、各格子点、各層の水平流速、鉛直流速、水面を計算する。
[1]潮汐、密度傾度、河川水流入、海上風を考慮する [2]流体は回転体上の非圧縮性流体として扱う [3]コリオリのパラメータは対象水域で一定とみなす [4]鉛直方向には静水圧近似が成り立つ 基礎方程式を添付資料に示す。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・水域の形状
・境界における流速・水温、水質 ・気象条件(日射量、気温、風速、湿度、雲量) ・ 再現性検討のための流速・水質観測データ |
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適用範囲 | |||
課題 | |||
参考文献 | 森北佳昭・天野邦彦(1991)貯水池水質の予測・評価モデルに関する研究. 土木研究所報告、182(1)、1-109.
池田裕一(1998)水圏の環境.東京電機大学出版局、東京、pp404. 平野敏行(1998)沿岸の環境圏.フジテクノシステム、東京、pp18. (社)環境情報科学センター(1999)環境アセスメントの技術.中央法規出版、東京、pp1018. |
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備考 |
基礎方程式