大気・水・環境負荷分野の環境影響評価技術(II)TOPへ戻る
環境項目 | 風害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 風洞実験による風騒音の予測 | ||
技術等の概要 | 高層建築物の手すりやパンチングパネル等の模型を用い、風洞にて様々な風向・風速の風を再現し、どのような状況下でどの程度の風騒音が発生するかを予測する手法。 風騒音の測定には、騒音計を用いたり、複数の人間の聴覚によるランク付けなどの手法が用いられている。 実際に風騒音の発生が確認された場合には、対策を模型に施し、その対策が有益かを検証することができる。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・風騒音の発生源となると考えられる構造物等の模型 ・計画地の卓越風などの気象情報 ・周辺の建築物等の状況 |
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適用範囲 | 建築物の一部の構造物などの予測に限定される | ||
課題 | ・風騒音の発生の実験はミクロなレベルでは十分実用的だが、環境影響評価のような広域的な地域の風の状況として予測可能かどうか課題が残る(高層建築物の手すり等の一部分についての実験事例はあるが、建築物全体としての環境影響評価の事例はない)。 ・実験結果と実際の風が吹いた場合の風騒音の発生状況との比較検証が困難で、予測結果の妥当性の検証が難しい。 |
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参考とした 文献・資料 |
・「パンチングパネルの風による騒音」日本機会学会No.910-39(III
B)機会力学・計測制御講演論文集(Vol.B),p135-140 ・「手すり子の風騒音発生対策」長谷工技報No.8 1991,p100-104 |
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備考 |
環境項目 | 風害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | ビューフォートの風力階級による評価 | ||
技術等の概要 | ビューフォートの風力階級とは、人間や事物に与える風の影響と風速との対応関係を考慮して、環境障害と風速値との関係を示す評価尺度であり、風洞実験や数値シミュレーションから得られた数値等に対し環境障害がどの程度であるかといった評価を行うことができる。 | ||
調査・予測の 必要条件 |
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適用範囲 | ・ある瞬間に発生する風に対する指標としか用いることができない | ||
課題 | ・発生頻度が考慮されていない | ||
参考とした 文献・資料 |
日本建築学会(1993)都市の風環境評価と計画-ビル風から適風環境まで-.(社)日本建築学会、東京、pp208. | ||
備考 |
環境項目 | 日照阻害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 天空図・天空写真を用いた日照検討 | ||
技術等の概要 | 主要な地点の日影の変化の程度の予測手法として、その地点における現況天空図を作成もしくは現況天空写真を撮影し、計画建築物の射影を合成した天空図又は天空写真を作成し、冬至・夏至・春秋分等の日の太陽軌道と比較する方法。 ※天空図、天空写真は、ある観測点に関し建築物と太陽の運行の軌道を射影した図で、その地点における日照のある時刻・時間数及び日影になる時刻・時間数が分かる。また、太陽の軌道は冬至・夏至・春秋分等の調べたい日等の何種類かを一枚の図上または写真上に同時に描き込めるので、年間を通しての日照あるいは日影の状況を知ることができる。 |
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調査・予測の 必要条件 |
・真北方向 ・計画地の緯度・経度 ・用途地域 ・天空写真撮影の場合は、魚眼レンズの射影方式 ・太陽軌道の射影方式を同じにする ・計画建築物の形状、配置、高さ等 |
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適用範囲 | ・天空図及び天空写真の検討点の高さは地上1.5m又は4mとする。 ・予測対象時間帯は8時~16時が一般的 |
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課題 | ・日照時間や日影時間の増減を年間を通じて理解することができるが、その評価基準は明確ではない。 | ||
参考とした 文献・資料 |
東京都(1988)東京都環境影響評価技術指針関係資料集. | ||
備考 |
環境項目 | 日照阻害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 壁面日影図による検討 | ||
技術等の概要 | 起伏のある地盤面や周辺建物の壁面に対する日影を投影し、時刻別日影図、等時間日影図を描く手法 | ||
調査・予測の 必要条件 |
・計画地の地盤面高さ、周辺の地形の状況 ・建築物の形状、配置、高さ等 ・真北方向 ・計画地の緯度・経度 ・計画地及びその周辺地域の用途地域 |
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適用範囲 | ・予測対象時間帯は8時~16時が一般的 ・法規制の規制基準を評価基準とする場合は、測定地盤面の高さは計画地の平均地盤面からの高さとする。 |
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課題 | ・建築基準法の日影規制は行政上の取り決めであって、実際の日影の状況とは異なる場合があり、評価にはその点を留意しておく必要がある。 | ||
参考とした 文献・資料 |
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備考 |
環境項目 | 光害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 各種光害に関する法、基準、規格等 | ||
技術等の概要 | 光害が周辺環境に及ぼす影響として、次のように整理される。 [1] 人間の諸活動への影響 ・ 居住者への影響(安眠妨害) ・ 歩行者への影響(不快なグレア) ・ 交通機関への影響(交通標識や障害物の視認性の低下など) ・ 天体観測への影響(天体観測への障害) [2] 動植物への影響 ・ 農作物・家畜への影響(生育障害など) ・ 野生動植物への影響(昆虫の誘引など) [3] 地球環境への影響 ・ 地球温暖化(エネルギーの浪費) これらの各種光害に関する法、基準、規格等を下表に示す。 |
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調査・予測の 必要条件 |
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適用範囲 | |||
課題 | |||
参考とした 文献・資料 |
(社)環境情報科学センター(1999)環境アセスメントの技術.中央法規出版、東京、1018pp. 環境庁大気保全局(2000)地域照明環境計画策定マニュアル. 環境庁大気保全局(1998)光害対策ガイドライン ~良好な照明環境のために~. |
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備考 |
環境項目 | 光害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 類似事例と光源の強さからの推定 | ||
技術等の概要 | 単位面積から単位立体角あたりに放射される光束を輝度(cd/m2)といい、計画地の現況の夜の明るさを輝度測定し、計画建築物と類似する施設の輝度の分布状況と比較検証し、光源からの輝度の減衰の程度や夜空の明るさの程度を類推するもの。 | ||
調査・予測の 必要条件 |
・計画地とその周辺の夜空の現況(輝度測定結果) ・類似施設とその周辺の夜空の現況(輝度測定結果:消灯時、点灯時) |
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適用範囲 | ・計画建築物の照明計画と類似施設の照明規模、周辺の地形や土地利用状況などが大きく乖離していないこと | ||
課題 | |||
参考とした 文献・資料 |
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備考 |
環境項目 | 光害 | 技術等の 種類 |
調査 |
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技術等の名称 | 光源からの理論式による予測 | ||
技術等の概要 | 光源から出る光がある受光点(面)でどの程度の明るさになるかを予測する。光源からの照度の減衰の程度を理論式で求め、ある受光点(面)での明るさを類推する。 | ||
調査・予測の 必要条件 |
・計画建築物の照明計画 (照明の強さ、数、配置、設置角度等) ・計画建築物の建築計画 (建築物の構造、材質、配置等) |
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適用範囲 | 光源から障害物がない場合 | ||
課題 | ・エアロゾル等による反射を考慮することが困難 | ||
参考とした 文献・資料 |
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備考 |