本事例分析においては、大規模かつ長期間にわたる総合計画としてカルフェッドベイデルタ総合計画を採り上げた。そして、計画全体の流れを追いつつフェーズⅡに焦点を合わせて、複数案の絞込みによる望ましい案ならびに対案の創案、そして広範な環境影響項目に基づいた複数案の比較評価に注目して整理した。複数案の評価においては、総合計画レベルの評価であるため、一部の評価項目には定量的評価がなされていたものの定性的評価にとどまる評価項目も多く存在した。
フェーズⅢでは、このEIS/EIRを受け、カルフェッドコンソーシアムは望ましい案を実現するべく各プログラムを実施することとなっている。後続の個別事業の着手にあたっては、指導機関も責任機関もそしてカリフォルニア州資源庁水資源局のような利害関係のある地域機関も、EIS/EIRに準拠し、NEPA及びCEQA、そして各種関連法規制に則って行われる。
ただし、現在までカルフェッドベイデルタ総合計画の下に行われる個別事業のEIS/EIRは提出されていない。