平成13年度第1回全体会合
資料2-1

技術シート

登録番号:低周波音-1

環境項目

低周波音(衝撃性音圧レベル-発破低周波音)

技術等の種類

予測

技術等の名称

【発破低周波音予測及び評価】

回帰モデル

技術等の概要

換算距離(相似距離)を用いる音圧レベルの予測方法

既存の実測データである音圧レベルを換算距離(m/kg1/3)との関係で整理し、推定式を求めて予測に用いる方法。以下に事例を示す。

換算距離:

相似距離とも呼ばれる。爆発に伴う音や振動を検討する場合、爆源からの距離rと爆薬の量Wが音や振動の大きさに関与する。これらの事象の相似性を考慮して距離rを爆薬の量Wの平方根W1/2あるいは立方根W1/3で割った値r/W1/2、あるいはr/W1/3を換算距離又は相似距離といっている。

図 石灰岩鉱山の発破音圧レベル測定値と換算距離との関係

出典 (社)日本騒音制御工学会技術部会・低周波音分科会(1996)

調査・予測の必要条件

・発破の諸条件

薬量、距離

  • 実測データ(発破工法の種類、ピーク音圧レベル、発破薬量、測定距離)の収集

 

適用範囲

 

  • 実測データから求められる予測式であるため、実測における換算距離を上回る場合は適用できない。
  • 同様と考えられる発破工法での実測データから回帰式を求める必要がある。

課題

  • データにばらつきが大きく、発破方法、地表面及び地形別のデータの蓄積が必要と考える。
  • 衝撃性騒音の評価を行なう場合の指標の検討が必要である。

参考とした

文献・資料

()日本騒音制御工学会技術部会・低周波音分科会(1996)発破による音と振動.山海堂、東京、pp307

 

備考

 

 

 

 

技術シート        登録番号:低周波音-2

環境項目

低周波音

技術等の種類

予測

技術等の名称

回帰モデル(機械の稼動等)

技術等の概要

 類似プラントなどの機械の稼動により発生する低周波音の多点(側線)実測を行ない、伝搬理論に基づいた回帰式を用いて予測を行なう。

 

 

 

 

 

調査・予測の必要条件

類似のプラント等の実測データの収集又は実測

 

 

 

 

 

 

適用範囲

対象とするプラント等のみに適用となる。

 

 

 

 

 

 

課題

低周波音の反射等による影響を無視できる場においての実測が必要となる。

 

 

 

 

 

 

参考とした

文献・資料

 

 

 

 

 

 

 

備考

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

技術シート        登録番号:低周波音-3

環境項目

低周波音(衝撃性音圧レベル-発破低周波音)

技術等の種類

予測

技術等の名称

発破低周波音予測及び評価

(社)日本騒音制御工学会提案による式

技術等の概要

【現場計測結果の考察による音圧レベルの予測方法】

発破現場の諸要因も考慮に入れ、発破条件の関係で整理する方法。

ベンチ発破からの発生音の統計的予測式として以下の式が示されている。

重回帰分析により、p、a、b、n、cの各係数を求める。

 

調査・予測の必要条件

・発破の諸条件

薬量、段当たり薬量、ベンチ面積等

なお、類似地形及び類似発破条件(薬量、ベンチ面積、岩区分等)での多点による実測調査が必要

 

適用範囲

 

 

 

 

 

課題

  • データの十分な蓄積のもと、汎用的に用いられるための諸係数の設定が必要である。
  • 衝撃性騒音の評価を行なう場合の指標の検討が必要である。

 

 

参考とした

文献・資料

()日本騒音制御工学会技術部会・低周波音分科会(1996)発破による音と振動.山海堂、東京、pp307

 

 

 

備考

 

 

 

 

 

技術シート        登録番号:低周波音-4(1/2)

環境項目

低周波音

技術等の種類

評価

技術等の名称

低周波音の評価値(目安)

技術等の概要

低周波音の評価指針値については、感覚的、睡眠影響、物理的影響及び圧迫感・振動感についてそれぞれの領域に関して検討する必要がある。表-1に低周波の領域とそれぞれの影響について概要を示す。このような基本的な知見から、最近では、下記のような評価方法が提案され検討されている。(表-2)

  1. 低周波音の感覚及び睡眠への影響に関する評価として、G特性音圧レベル(ISO7196/1995)を測定し、100dB(G)を超えるか超えないかで、その影響を評価しようとするものである。G特性は、感覚閾値に基いた特性で10Hzを0dBとして20Hzにピークを持ち低音域側は-12dB/oct、高音域側では-24dB/octの減衰となっているものである。
  2. 低周波音による建具等のがたつきに関する評価として、1/3オクターブバンド幅で周波数分析(1/3オクターブバンド中心周波数5~50Hz)して、評価指針値と比較して評価を行なう。指針値は検討中である。
  3. 低周波音による圧迫感・振動感に関する評価として、1/3オクターブバンド幅で周波数分析(1/3オクターブバンド中心周波数550Hz)して、評価指針値と比較して評価を行なう。指針値は検討中である。

調査・予測の必要条件

 

 

 

 

 

 

適用範囲

 

 

 

 

 

 

 

 

課題

 

 

 

 

 

 

参考とした

文献・資料

教育編集委員会(2000)平成11年度 環境アセスメント部門別研修会テキスト(Ⅰ) 大気環境.(社)日本環境アセスメント協会.

井上保雄(1999)低周波音の実態と対策.騒音制御、23(5)、311-318.

 

 

備考

 

 

 

 

 

 

 

技術シート        登録番号:低周波音-4(2/2)

添付資料-1

表-1 低周波音の領域

 

表-2 低周波音の評価値(目安)とG特性周波数補正値

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