平成12年度 第1回水環境分科会
資料7

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技術シート

登録番号:水質-7

環境項目

水質・底質

技術等

の種類

予測

技術等の名称

水-底質モデル
(水系・泥系モデル)

技術等の概要

水質・底質の悪化の著しい湾奥水域において窒素・リン(N,P)の循環を予測・評価するにあたって、水-底泥間のフラックスの把握は重要である。
本モデルは、底泥内の物質濃度の鉛直分布および窒素・リン溶出速度の実測結果を基に開発した底質モデルと、水質モデル(低次生態系)を結合させたモデルである。
(モデルの概要)
モデルの構造は実用的なモデルを図り、単純化している。
・底質モデルの構成要素
 [1]底泥を構成する有機態物質(N,P)
 [2]間隙水中の無機態物質(N,P)
 [3]底泥粒子に吸着している無機態物質(N,P)
・水-底泥間のフラックス
 ;水中の有機態物質の沈降
 ;間隙水中の無機態物質の溶出(拡散)
・底泥内のフラックス
 ;有機態物質の分解、堆積
 ;無機態物質の堆積
 ;無機態窒素の脱窒
・湾奥部は嫌気的な状態とみなし、鉛直1層とする。

調査・予測の必要条件

・地形、構造物形状条件
・河川等流入水量・負荷条件等
・水温・塩分条件
・水質・底質条件
・底泥の土質条件
・流動条件等
・モデルパラメータ関連;沈降速度、底泥の分解速度、脱窒速度、吸着速度、堆積速度等

適用範囲

適用例;東京港
湾奥部のような嫌気的な海域
底泥の浄化対策ケース等
予測項目;窒素、リンの水-底泥間の循環の予測

課題

ベントス、付着藻類等の底泥系の生物が省略されており、好気的で底生生物の多い海域ではモデル化が必要と思われる。

参考文献

今村正裕・松梨史郎:都市河川の流入する湾奥部における水-底質モデルの開発、電力中央研究所報告書(U97050),1997/11

今村正裕:都市河川の流入する湾奥部における流動・水質モデルの開発、電力中央研究所報告書(U96009),1996/09

今村正裕・松梨史郎:湾奥部における水-底泥間の窒素・リンのフラックス、海岸工学論文集、44,1997

松梨史郎:東京港の夏季における窒素・リンの水-底泥間のフラックス、海岸工学論文集、43,1996

備考

 

技術内容の説明資料

あり・なし

事例

あり・なし

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